生前相談は「自分の葬儀はこうしてほしい」「家族に迷惑をかけたくない」「いくらかかるの?」などお客様により様々です。また、縁起でもないといわれる方々も。 しかし、生前相談をしてからお葬式を行ったお客様は「前もって相談をしておいてよかった。」と共通して口にされます。生前相談では、まず不安を無くすことから始まります。
一般的な決定事項
生前相談の方におすすめしているのがエンディングノートです。 昔は家族間で自然と伝えられてきたものが現在の核家族化などの事情や同居していても「縁起でもない」などと明確な話が出てきません。 その内と思っていても気が付いた時にはすでに意思表示が出来ない状態になってしまっていることもあります。 そんなことにならないためにも元気なうちからの準備が必要です。
家族や近親者など二親等を目安に連絡をします。普段の付き合いが少ない場合でも、親や兄弟姉妹といった近親者には必ずお伝えください。
医師から死亡診断書を受け取る
死亡確認をしていただいた医師に死亡診断書を作成していただきます。 死亡診断書は、遺体の搬送や火葬・埋葬許可書の申請に必要な書類です。
搬送
葬儀社の寝台車で病院から、ご自宅または葬儀社などの霊安室 に移送します。
《自宅にご安置》
敷布団を1組用意してください(シーツは不要です)
《仏式の場合》
ご遺体のお頭を北向にお寝かせします。(お釈迦様の入滅した姿…頭北面西右脇臥にならいます)
《神式の場合》
ご遺体のお頭をお部屋の上座にしてお寝かせします。 向きに決まりはありません。
《キリスト教の場合》
ご遺体のお頭の向きに決まりはありません。
ご家族や弔問の方がお参り出来るように枕飾りを準備します。白木の机・香炉・燭台・ローソク・線香・リンを枕元にセットします。宗派にもよりますが一般的には水・一膳飯・枕団子・枕花などをお供えします。そして守り刀を胸元に置きます。
昔から神道では死を穢れとして避けることから、死の穢が神棚におよばないようにということで行われます。家族の誰かが死亡した場合、神棚の扉を閉めて、白の紙を貼って封印することを「神棚封じ」といいます。家の者は穢れているため、神棚封じは穢れていない第三者がするものとされています。この白の紙は忌明けまで貼っておき、忌明けとともに取り除きます。
菩提寺がある場合は、住職のご都合を伺う必要があるため、速やかに相談します。
ご葬儀の形式に合わせて寺院や神社、教会などの宗教者へ連絡をし、日程を決めます。
故人様の遺志に添ったご葬儀が執り行えるように葬儀社や親族と話し合いながら決めていきます。
【ご葬儀の日時と場所の決定】
<会葬者の範囲と人数>
通夜葬儀のお声掛けをする方々と弔問者の人数を把握します。
<ご葬儀の形式の確認>
仏式・神式・キリスト式・無宗教・その他
<宗教者の都合を確認>
亡くなったことをお知らせし、ご都合を確認します。
<式場の空き状況及び予約>
公営・民間の斎場や寺院・公共施設・ご自宅など、葬儀規模や遺族の意向等を検討し決定します。
<火葬場の予約>
宗教者、ご遺族、式場等のご都合を考慮し、決定します。
<訃報連絡>
葬儀日程が確定したところで、各方面(親戚・友人・会社・町内会・その他)へ連絡をします。まずは、亡くなられた方のお名前をお知らせしてから葬儀日程などを伝えます。
故人様のご遺志、ご遺族の想いを形にしていきます。ご葬儀などの内容や費用を確認いたします。祭壇や棺から、弔問客をもてなす食事や返礼品など、故人様やご家族の気持ちを形にすることが大切です。
故人様を湯灌などにより清め、死装束(経帷子・天冠・手甲・脚絆・白足袋・草鞋・六文銭などを身につけ、西方浄土に旅立つ旅姿)へ着せ替え、死化粧を施します。その後、棺に納めます。ご納棺に際しては、ご遺族やご親族など近い関係の方が立ち会います。 また、故人様が生前愛用していた品物をあわせて納めます。
お通夜式の中心となる宗教者のお迎えと、弔問にお越しになるご会葬者のお迎えをします。
①お通夜式の説明と焼香作法を開式前にご説明します。
②喪主、ご親族と続いて焼香が行われます。
③ご親族の方々は席にお戻りになりますが、一般ご会葬の方々は焼香後お清めの席にご移動いただきます。
④ご親族の方々は通夜式の閉式後にご移動いただきます。
通夜振る舞いとは故人様のお姿がある最後の夜です。「最後の食事を少しでも一緒に食べる」という意味で、誘われたなら立ち寄ることが礼儀です。
ご弔問の方々の多くが、故人様とお会いできる最後の時間となります。生前の思い出話をしながら故人様を偲び、ご拝顔をするとても大切なとき。ご友人の方などからご家族の知らない故人様の側面をお聞きできる機会です。
翌日の準備や人数のお打ち合わせをします。 悔いの残らぬようにしっかりとお打ち合わせをしましょう。
①昨日お打ち合わせたスケジュールの再確認および弔電奉読のお打ち合わせ。
②出棺前ご挨拶者
精進落しの数量
火葬場人数と車両確認
返礼品のご自宅お届け分
昨日同様に宗教者のお迎えと弔問にお越しになるご会葬者のお迎えをします。
①ご葬儀・告別式の説明と焼香作法、代表挨拶のタイミングを開式前に説明させていただきます。
②喪主、ご遺族、ご親族と続いて焼香が行われます。
③ご親族の方、一般ご会葬の方々ともに焼香後、席にお戻りになります。
④初七日が組み込まれる場合には喪主、ご遺族、ご親族の方々にもう一度焼香をしていただく場合もあります。
宗教者退席後、司会者より弔電の奉読を行います。 その後、ご会葬の皆様へご親族代表の方が挨拶を行います。
故人様に直接お会いできる最後の瞬間です。 お棺の中にお花を添えて頂き、納棺時に納めていない副葬品を入れます。最後に皆様で故人様のご冥福をお祈りいたします。
お棺を故人様と近しい男性の方々で霊柩車にご安置いたします。
喪主様…お位牌をお持ちいただき霊柩車の助手席へご乗車。
ご遺影…配偶者またはお子様にお持ちいただき霊柩車の後部席へご乗車。
ご遺族…ご親族はお手配のマイクロバスやハイヤーなどにご乗車いただきます。
ご乗車終了次第、ご出棺です。
地域にもよりますが、荼毘に付す前にお焼香をし、拝顔いたします。これが本当に最後のお別れです。お棺を炉に納め、火葬開始後、ご収骨までの間、控室、ロビーなどでお待ちいただきます。 火葬場での飲食の費用はこちらでお支払いいただきます。
ご収骨の際は二人一組でお骨を拾い、骨壺へ納めます。二人一組でお骨を拾うのは「箸渡し」と同音の「橋渡し」をかけています。橋渡しとはこの世からあの世への三途の川の橋渡しの意味があります。地域によっては竹の箸と木の箸を一本ずつ長さの違う箸を組み合わせた「御骨箸」でご収骨します。
精進落しを召し上がっていただく際にまず、代表者から最後までお付き合いをいただいたことに対する御礼の挨拶をします。そして献杯をしていただき精進落しが始まります。( 浄土真宗に献杯はありません)代表者が最終の挨拶を終えてから解散となります。
ご自宅にお帰りになりましたら、後飾り祭壇に「ご遺骨」「お位牌」「ご遺影」をご安置して、喪主様から順番にお線香をあげていただきます。祭壇の両脇はいただいた供花をお飾りしたり、回転灯篭を飾るためのスペースが必要となります。後飾り祭壇と生花一対でおよそ畳一畳分くらいです。※後飾り祭壇(中陰壇)は四十九日(忌明けの法要)まで使用いたします。祭壇の向きに定めはありません。ご家族の方々が四十九日間共に過ごし、日々お参りをしやすい場所が望ましく、また、ご友人や知人の方々がお参りになった際に、ご案内しやすい場所がよいと思われます。
お一人で暮らしていた方が亡くなられた場合や、処分するものが大量にあり、ご遺族の手に余るときには、遺品整理の代行サービスをご案内いたします。
ご葬儀後四十九日の法要まで仏教での一般的な供養の場合。