2024-09-20
お墓を建てるのにはまとまった金額が必要であるため、急にお墓が必要となったのにも関わらず、購入する費用が工面できない場合があります。このような場合に、切り抜ける対処法がないか頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。本記事では、お墓を買うお金がないときの乗り切り方や、費用を抑えたさまざまな供養方法をお伝えいたします。
人の死は、急に訪れることがほとんどです。亡くなった方をそのままにしておくことは法律で禁じられているため、ご葬儀の準備や火葬場の予約など、やるべきことが多くあります。そのような中で考えなければいけないのは、ご遺骨をどのようにご供養していくかという問題です。
先祖代々のお墓を受け継がれている方、既にお墓を所有されている方は、四十九日にその場所へ納骨し、お墓参りや法要でご供養していきます。それでは、お墓を所有していない場合はどうすればいいのでしょうか。ここでは、お墓を所有していない方に向けた鎮魂方法をご紹介いたします。
お墓の一般的な費用相場は、1,000,000~3,000,000円程度です。ただし、土地の価格や広さ、墓石のランクなどで価格に大きな違いが出ます。このように、お墓の購入は大金を要するため、急な出費としてはかなりの痛手となるでしょう。そのような場合は、購入先の石材店でローンの相談が可能です。
また、銀行によってはお墓の購入やご葬儀、仏壇購入を目的とした方に適用されるメモリアルローンを組める場合もありますので、窓口やホームページで確認してみましょう。メモリアルローンは、カード会社から借り入れるより金利は安くなりますが、さらに金利が低い可能性が高いのはフリーローンです。フリーローンも銀行で取り扱っていますが、審査が厳しく利用できないこともあるので注意が必要です。
なお、故人様が社会保険に加入していた場合、社会保険事務所や健康保険組合に施主の方が申請すれば、埋葬料として50,000円が支給されます。この補助金は手続きしなければ給付されないので、該当する場合は忘れずに申請しましょう。
納骨は、いつまでに行わなければならないという決まりはありません。つまり、お金が貯まるまでご遺骨をご自宅に安置しておくことも可能です。
ある程度の貯金ができたらお墓を購入しますが、人気の霊園は売り切れるのも早い傾向にあります。そのため、のんびりしているといつまでも納骨できない状況に陥るかもしれません。条件の良い場所のお墓があれば早めに押さえ、貯めていたお金を頭金としてローンを組んでも良いでしょう。
遺産相続を受ける場合は、財産でお墓を購入するのも一案です。また、生前にお墓を購入しておく故人様もいらっしゃいます。ご家族に負担をかけたくないという考えはもちろんですが、祭祀財産にあたるお墓があらかじめ購入されていれば、その分相続額自体を減らせるためです。
御霊のご供養は、高額なお墓がなければできないといったことはありません。ご家庭の事情に沿って費用を安く抑えるために、散骨などの自然葬や永代供養、手元供養など、お墓や法要以外にもさまざまなご供養方法を選ぶことができます。
お墓に思った以上の費用がかかると感じられた場合、お一人で抱え込まずに、ご親族の間で話し合ってみるのも一案です。援助をいただけたり、費用が折半になったりなどの話にもなるかもしれません。
周囲のご親族と話し合った上で、やはりお墓を持たないという選択になったとしても、亡くなった方々をご供養できる方法があります。ここでは、お墓を建てない場合、故人様に対してどのような慰霊を行えるのかを解説いたします。
永代供養墓とは、寺院や霊園がご遺骨を預かり、永代にわたってご遺族の代わりにご供養や管理を代行するサービスのことです。ただし、永代は永遠という意味ではなく「その寺院や霊園が存続する限り」という意味になります。
永代供養では、新たに墓石を建てる必要がありません。したがって、お墓を作るよりも安い金額で済みますが、依頼する場所によって価格は異なりますが、条件やご遺骨の管理方法に関係する場合があるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
オススメ関連記事
永代供養とは何?永代供養の意味やその種類、検討する際のポイントとは?
ご友人やご親族などを亡くされてことをきっかけに、お墓について考えられる方も多いと思います。お墓について調べていく中で...
ご友人やご親族などを亡くされてことをきっかけに...
続きを読む散骨とは、いわゆる自然葬です。ご遺骨を2mm以下の粉状に粉骨してから、決められた場所に撒いてご供養します。ただし、遺骨だと分かる大きさの骨を撒いたり、撒いてはいけない場所に散骨したりすると罪に問われるリスクがありますので、散骨業者へ依頼するのが無難です。
オススメ関連記事
海洋散骨とは?違法ではない?流れやマナーについて分かりやすく解説
人々が抱く死に対する概念にも変化が見られる昨今では、供養の方法も多様化してきています。その中のひとつに、海洋散骨(か...
人々が抱く死に対する概念にも変化が見られる昨今...
続きを読む樹木葬も、近年で増えてきた埋葬法です。樹木の周りにご遺骨を埋葬し、大木をお墓としてお参りします。樹木葬は個別型と集合型、合祀型の3種類から選ぶことが可能です。骨壺に入れて埋葬できるのは個別型と集合型ですが、合祀型は骨壺からご遺骨が取り出され、他のご遺骨と一緒に埋葬されます。
故人様と他の方のご遺骨を混ぜたくない場合は個別型や集合型を選び、予算のご都合がつかない場合は比較的費用を抑えられる合祀型を選ぶと良いでしょう。
オススメ関連記事
近年増えている樹木葬。お墓との違いやメリットとは?
ご遺骨を自然の山木の根元に埋葬したり、墓石の代わりに樹木を植えたりする自然葬の一つであるのが「樹木葬」と言われていま...
ご遺骨を自然の山木の根元に埋葬したり、墓石の代...
続きを読む手元供養とは、故人様のご遺骨を身近に置いてご供養する方法です。粉骨してから骨壺に入れ、仏壇へ安置したり、アクセサリーとして加工したり、ぬいぐるみの中に骨壺を入れてご供養したりといった方法があります。
いずれのご供養方法を選択するにしても、ご親族の理解が必要です。後々トラブルになることのないよう、一人で決断することなく、しっかり話し合いをした上で埋葬方法を決めましょう。
オススメ関連記事
ご自宅やお手元で故人様を想う手元供養とは?手元供養の種類や流れをご紹介
手元供養という言葉は、近年広まってきた新しい供養のカタチです。散骨と併せて手元供養を選ばれたり、仏壇で手を合わせる代...
手元供養という言葉は、近年広まってきた新しい供...
続きを読むお墓は、いつまでに建てなければいけないという法律や決まりはありません。ご家庭や宗派などにもよりますが、基本的にはご希望の時期に建てることが可能です。あらかじめお墓を持っていれば、墓石へ文字を刻むだけで四十九日の納骨に間に合います。
ただし、故人様が亡くなってからお墓を探す場合、四十九日までにお墓を用意できないことがほとんどです。その場合は、ご遺骨を骨壺に収めたまま自宅や菩提寺、霊園などに保管しておき、初盆や初彼岸、一周忌を目安に納骨される方が多いようです。一方、自然葬などの散骨や合祀墓という形での供養を選んだ場合、お墓を用意する必要はありません。
すぐにお墓を購入できない場合でも、ローンを組んだり、資金が貯まるまで保管したりといった手段があります。また、お墓を購入しない場合でも、永代供養や自然葬という形でご供養することも可能です。
ただし、どう供養してほしいのかは、人によってご希望が異なります。いざというときに落ち着いて行動するためにも、あらかじめ供養の方法をご家族と話し合っておきましょう。その際には、当記事をご参照いただければ幸いです。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
近年では、さまざまな供養方法を選ぶことができます。そのような中で、「送骨」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。送骨とは新しい埋葬法で、言葉通り寺院や霊園にご遺骨を送りご供養してもらうというものです。今回は、送骨が行われるケースと費用相場、送骨を行う場合の流れについてご紹介いたします。
お墓の横に、平たい板石が建てられているのを見たことをある方も多いでしょうか。これは、墓誌(ぼし)といって、故人様の戒名や事績が彫られている石碑です。墓誌の存在は広く認知されていますが、どのような方が何のために建てるのか、また建てる必要があるものなのかなど、詳しい事情はあまり知られていません。 そこで当記事では、墓誌に刻まれている具体的な内容や、墓誌を建てる意味、費用相場などについて詳しく解説していきます。