2020-10-02
手元供養という言葉は、近年広まってきた新しい供養のカタチです。散骨と併せて手元供養を選ばれたり、仏壇で手を合わせる代わりに手元供養を選ばれる方も増えてきております。手元供養にも様々な種類がありますので、それらの中からご遺族が納得できる供養方法を見つけるには、どのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。
そこで今回は、手元供養の種類や供養の流れなどについてご紹介します。
手元供養とは、ご自宅に骨壺を置いたり、中にご遺骨を込められるアクセサリーを身に着けたりするなど、ご自身のそばで故人様を供養することを指します。
手元供養が選ばれる一番に挙げられる理由としては、「故人のことを身近に感じたい」「身近でいつも見守ってもらいたい」といった想いです。大切な方を亡くれてしまったことによって生じた心の穴は、そう簡単にふさぐことはできません。手元供養は、故人様とのつながりを強く持っていたいと願う遺された方の想いを形にしているのです。
また、近年の住環境や家族構成の変化、お墓が遠方にあるために行きづらいなどの理由から手元供養を選ばれる方が増えています。
手元供養の方法は、大きく分けて2つの方法があります。1つ目は、ご遺骨をそのまま骨壺やアクセサリーに納める方法。2つ目は、ご遺骨や遺品を加工してアクセサリーやプレートなどにする方法です。
以下でそれぞれの方法ごとの手元供養品を一部まとめましたので、ご参照ください。
・骨壺やミニ骨壺
ご遺骨を粉砕してご遺灰にして骨壺に納めます。手元供養用の骨壺は、部屋に置いてもなじむようなデザイン性の高いものが増えてきています。また、素材も様々なものがありますので、ご遺骨やご遺灰の量で骨壺の大きさを選び、骨壺を置く部屋のインテリアに合わせたデザインや色の骨壺を選びましょう。
・アクセサリー
身に着けられる手元供養としては、ペンダントや指輪などのアクセサリーがあり、アクセサリーの中にご遺骨やご遺灰を納めます。デザインも素材も多彩で、さりげなく身に着けることができます。
・ぬいぐるみなどのインテリア用品
ぬいぐるみの中に真鍮(しんちゅう)などの骨壺を入れて、その中にご遺骨やご遺灰を納めます。一見してご遺骨が入っている、供養しているといったイメージを抱かせない手元供養品になります。
・樹脂やガラス、陶器
ご遺骨をガラスに混ぜたり、砕いた宝石と共に樹脂に加工したり、陶器に練りこんだりすることでアクセサリーに加工します。選ぶガラスの色や宝石の色によって様々なデザインのアクセサリーにすることができます。
・セラミックスプレート
ご遺骨をセラミックスプレートに加工して、名前や出生、死亡年月日などを彫刻・刻印します。
・合成ダイヤモンド
遺品の中の炭素を取り出して合成ダイヤモンドを作ります。人工的に作るダイヤモンドですが、硬度や輝きなどについては天然のダイヤモンドと変わりありませんが、遺品に含まれる成分等によっては色味が一定でないことがあります。
手元供養を行うこと自体には行政的な手続きはなく、ご遺骨の管理者やご親族などに確認・理解を得た上で実施することになります。
1.ご遺骨の所有者やご親族に了解を得る
手元供養を行う際は、まずはご遺骨の所有者やご親族に手元供養を行いたい旨を伝えて、理解を得ることから始めましょう。
2.ご遺骨をどのくらい手元に残すのかを決める
全てのご遺骨を手元供養にするのか、一部のご遺骨を手元供養にするのかで、選ぶ商品が異なります。そのため、手元にご遺骨をどれくらい残すのかをご遺骨の所有者やご親族などと話し合っておきましょう。
3.手元供養品をどうするかを決める
手元に残すご遺骨の量が決まったら、次に手元供養品を何にするかを決めます。
4.業者に依頼する
依頼する業者を探したら、どのようにご遺骨を送ればよいのか、日数がどれくらいかかるのかなどを打ち合わせておきましょう。
5.手元供養を実施する
商品が届いたら、手元供養を行いましょう。骨壺を開けたり、ご遺骨をより分けるのはお一人で行うと、悲しみの度合いによってはかなりの負担となります。そのため、ご家族やご親族などが揃う、四十九日や一周忌などの際にご遺骨を分けるのがよいでしょう。
なお、ご遺骨をお墓と手元供養に分ける、いわゆる「分骨」を行う際には必要な手続きがありますので注意が必要です。
分骨の手続きや注意点などに関しては以下の記事で詳しく紹介しておりますので、ぜひご参照ください。
分骨を行うにはどうすればいいの?分骨を行う際の手順や注意点について
大切な方を亡くされるのは非常に悲しいことですが、大切な方をいつでも身近に関しることができる手元供養は、遺されたご家族にとって心の支えになります。ただし、供養方法についてはしっかりと関係者と話し合うことが大切です。
セレモニーでは手元供養に関するご相談も承っておりますので、手元供養に関する疑問点や不安点などがございましたら、遠慮なくお問い合わせください。
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