2023-07-21
故人様が亡くなってから1年後に行われる年忌法要のことを一周忌法要といいます。大事な仏事の雰囲気を壊さないよう、喪主・ご遺族の立場の方はもちろん、参列者の立場になる方も、当日に持参する持ち物について確認しておきましょう。本記事では、一周忌法要での持ち物について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
一周忌法要とは、故人様の没後ちょうど1年後の同月同日である祥月命日(しょうつきめいにち)に行われる法会(ほうえ)を指します。
一周忌法要は、故人様が亡くなってから一年目に喪が明ける節目として行う重要な儀式です。この法会には、ご遺族だけではなく、ご親族や故人様と深いゆかりのあった友人など親しい方々を招き、儀式を行って故人様を偲びます。
一周忌が執り行われる場合、故人様や喪主、ご遺族に失礼のないよう、持参するべきものはきちんと確認しておくことが重要です。参列者の方は、まず以下の3つをチェックしておきましょう。
一周忌へ参列する場合、受付で香典をお渡しすることになるでしょう。事前に香典を辞退する連絡を受けていなければ、香典を持参するのがマナーです。
香典は白い不祝儀袋に入れます。一周忌の香典で用意するお札は、古札ではなく新札でも問題ありません。
表書きの上部には「御仏前」と記載のあるもの、また水引は「黒白の結び切り」のものを用意しましょう。表書きの下部分には、香典を差し出す方の名前をフルネームで記載します。
なお、水引の形や表書きについては、地域や宗教によって異なる場合があります。香典について不安がある場合は、事前に周りの方々へ相談しておくと安心です。また、香典は袱紗(ふくさ)に包んで持参するようにしましょう。
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続きを読む仏式の法要へ参列するにあたって、欠かすことのできないのが数珠です。数珠は、仏式の供養や儀式に欠かせない重要な仏具です。
数珠に男女の兼用はなく、大きさによって男性用、女性用に分けられます。5~6歳未満の子どもには、子ども用の数珠を用意すると良いでしょう。なお、一般的に数珠の貸し借りはできませんので、忘れてしまわないよう、注意が必要です。
また、宗派ごとの決まりに沿って作られた本式数珠を使う方がいる一方、どの宗派でも使用できる略式数珠(片手数珠)を持参する方も少なくありません。もし宗教にこだわりがない場合には、略式数珠を選んでおけば間違いありません。
参列者の持ち物として、お供え物は必須ではありません。しかし、故人様を偲ぶ気持ちを示すためにあえて用意したり、地域によっては参列者同士で話し合ったうえ、持ち寄ったりすることがあります。もしお供え物を持参するのであれば、ご遺族に負担がかからない「消え物」と呼ばれる品々が適切です。
消えものとは「使用後に消えてなくなるもの」を指します。具体的にはお菓子や洗剤などが該当します。不祝儀な出来事を残さないという意味を含めて、お供え物には消え物を使用する習慣が根付いています。
なお、消え物は「五供(ごくう)」を念頭に置いて選ぶと良いでしょう。五供とは、連日故人様へお供えする品で、お線香の香・供花・ろうそくなどの灯燭(とうしょく)・浄水・飲食(おんじき)を指します。
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続きを読む一周忌に用意すべき品を事前に把握しておけば、当日には落ち着いた気持ちで故人様を偲べるようになります。ここでは、喪主・ご遺族が用意すべき持ち物について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
一周忌当日に用意するものは、故人様の遺影です。しかし、新たに準備する必要はなく、ご葬儀で使用した遺影を持参すれば問題はありません。ただし、ご葬儀よりも規模を縮小して行う一周忌用として、一回り小さく作り直した遺影を用意した方が良い場合もあります。
一方の位牌は、故人様の魂が宿ったとされる木の札で、故人様を象徴する大切な存在です。一周忌の場に位牌がなければ故人様がそこに存在しないことになり、供養をすることができません。一周忌当日は、位牌を必ず持参するようにしましょう。
一周忌では、読経の依頼でお呼びした僧侶にお金を包みます。お布施の相場は30,000~50,000円とされています。しかし、納骨を一緒に行う場合は10,000円ほど多く包むのがマナーなので気をつけましょう。
金額は地域の相場を考え、ご親族と相談してから決定することをおすすめします。
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お供え物の持ち込みは義務ではありません。しかし、「日持ちのする消え物」をお供え物として用いることが一般的です。主に使用されるものは、リンゴやミカンなどの丸い果実、そして淡い色彩のお花、寺院より指定される海苔やお菓子などです。
一周忌当日にお墓へ納骨する儀式が控えている場合、遺骨のほかに用意しなければならないものがいくつかあります。当日に慌てることのないよう、入手方法はしっかりと確認しておきましょう。
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続きを読む1つ目は「埋葬許可証」です。埋葬許可証を手にするには、まず役所の窓口に死亡届や死体火葬・埋葬許可交付申請書を提出しないといけません。提出すると、火葬許可証がもらえますので、大事に保管しておきましょう。
その後、火葬場でご遺体を焼いてもらった際に、保管しておいた火葬許可証を提示します。担当の方に「火葬済」の認印を押してもらえば、火葬許可証が埋葬許可証の効力を持つようになります。
霊園や墓地へと納骨する場合、必要になる書類は「墓地使用許可証」です。補足すると、合祀墓へ受け入れを希望する場合は、「受入許可証」という書類になります。
墓地使用許可証は、墓地の使用権を証明する唯一の証書です。墓地使用許可証は、納骨先の霊園や墓地の管理者へ事前に発行を依頼すると受け取ることができます。
納骨時、「卒塔婆(そとうば/そとば)」も必要な場合があります。卒塔婆とは、故人様の供養に用いる木製の細長い板で、故人様の命日や戒名、お経が記されています。裏側には、喪主(施主)の氏名や起塔日が書かれているのが一般的です。
卒塔婆の作成は、菩提寺へ依頼すると良いでしょう。菩提寺ではなく霊園へ納骨する場合は、出来上がった卒塔婆を持ち込み、納骨の儀式が終わった後でお墓の後ろに立てます。
この一連の作業は卒塔婆供養と呼ばれています。ただし、地域の風習や宗派によっては行われないことがあるため注意が必要です。
納骨を行う場合は、墓前へのお供え物も用意しておきます。故人様が好きだった食べ物のほか、線香・ライター(点火棒)も忘れずに持参しましょう。
なお開眼法要を行う際には、必要になるお供え物も準備する必要があります。内容に不安がある場合は、法要をお願いする寺院へ確認するのが適切です。
法要は、仏教の大切な宗教行事のひとつです。なかでも一周忌は故人様が亡くなってから初めての追善供養であり、数ある年忌法要の中でも重要度の高い儀式です。
この大切な一周忌法要に参列する際には、さまざまなものを用意する必要が出てきます。いざというときのために、本記事の内容をおさらいして大事なポイントを押さえておくようにしてください。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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