2025-03-28
有名人が亡くなると、テレビなどの報道機関で訃報が報じられます。その際、よく聞く言葉のうちの一つが「追悼(ついとう)」です。また、亡くなった方を悼む式典を「追悼式」と呼ぶこともあります。本記事では、追悼の正しい使い方や意味、追悼文の書き方などをお伝えしていきます。
追悼(ついとう)とは、故人様の生前を偲んでいる気持ちを表現することです。故人様の人生を順に追いつつ、亡くなられた事実を悼んでいるという気持ちを文に表したものが追悼文、故人様との思い出を語り尽くす式典が追悼式です。
なお、故人様が知人友人などの近しい間柄である場合、追悼文に「追悼の意を表す」とは表現しません。その場合は、より感情的な意味である「哀悼」を用いるのが一般的です。一方、大きな災害によって多くの命が失われた場合、近しい間柄ではない場合は、「追悼の意を表す」といった表現が用いられます。
ここでは、「追悼」と「哀悼」との違いについて解説していきます。同じような意味でも微妙にニュアンスが異なるため、この機会に確認しておきましょう。
意味 | 使用方法 |
---|---|
追悼 | 故人様の生前を振り返り、死を悼む気持ちを表明すること 式典・慰霊祭などの公的な場で用いる |
哀悼 | 故人様の死をより感情的に悼む気持ち、心中の悲しみを表現すること 弔電・メール・ビジネスの文章などで主に書き言葉で用いる |
なお、「哀悼の意を表す」「追悼の意を表す」は、いずれもフォーマルな表現なので言葉で伝えず、主に書面で表現するのが一般的です。ご葬儀に参列してご遺族に声をかける場合は、「お悔やみ申し上げます」と伝えるのが良いでしょう。
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続きを読む追悼式とは、ご遺族やご親族だけにのみならず、故人様と親しかったご友人、会社関係の方まで広く参列し、生前の故人様について語り合うために開かれる会です。内容は特に決まりがありませんので、主催者が企画・運営するのが一般的です。
追悼式は、著名人が亡くなりご葬儀を終えたあと、日を改めて行われることが多く、そういった場合は大がかりな式典になることがあります。お通夜やご葬儀と混合されがちですが、一度しか開かれないお通夜やご葬儀のような儀式とは違い、何度も開くことができます。また、「偲ぶ会」といった名目で故人様とのお別れを悼むセレモニーも、追悼式の一種です。
追悼文は、故人様の功績や思い出などが含まれる文章です。作成時には、縁起が悪いとされる重ね言葉や忌み言葉を使用しないこと、故人様の宗教に添った言葉を用いることなど、いくつか守るべきルールが存在します。
故人様が神道だった場合は「安らかな眠り」「御霊のご平安」、キリスト教であれば「天国でのご平安」「安らかな眠り」などの表現を用いましょう。仏教では一般的に「ご冥福を祈る」を使用しますが、浄土真宗では「冥福」を使用せず「謹んでお悔やみ申し上げます」と表現します。
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続きを読むここからは、一般的なマナーに添った追悼文の文例をご紹介いたします。
故人様が友人・知人であった場合の追悼文の作成例は、以下の通りです。
〇〇さんは学生時代からの友人です。誰に対しても気配りのできる素晴らしい方でした。私にとって〇〇さんの存在は大きく、誰よりも大切な友人です。私が落ち込んでいる時にたくさん励ましてもらったこと、そして〇〇さんと過ごした日々はこれからも忘れることはないでしょう。どうか安らかに眠られ ますよう、心よりお祈りしています。
故人様が上司・目上の方であった場合の追悼文の作成例は、以下の通りです。
〇〇部長のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。〇〇部長は仕事に対して非常に熱心で、優しい一面も持ち合わせている方でした。そんな〇〇部長を私は尊敬し、人生のお手本として追いかけていました。そのような中で聞いた突然の悲報に、痛惜の念でいっぱいです。〇〇部長、どうか安らかにお眠りください。
故人様が取引先の方であった場合の追悼文の作成例は、以下の通りです。
〇〇様の突然の悲報に接し、社員一同大変驚いております。〇〇様が我が業界に残された偉業は大変輝かしいもので、私たちは多くのことをご教示いただきました。〇〇様の足跡は、社会の発展にも多大な影響を与えていくことでしょう。当社は〇〇様のご遺志を受け継ぎ、強い結束をお約束いたします。そして、ご生前のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。
追悼とは、故人様の人生を追いながら死を悼むという意味を持っており、そのために書くのが追悼文です。追悼文は追悼式の際に読まれるのが一般的ですが、弔電としてご遺族へ送ったり、公的団体に寄稿したりすることもできます。追悼文の作成においてはさまざまなルールがあるため、目を通す方に失礼のないよう丁寧に作成しましょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。