意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
知っておきたい葬儀の知識
知っておきたい葬儀の知識
動画でみる葬儀の知識へ動画でみる葬儀の知識
さいたま市の葬儀社セレモニーのHPへご葬儀はくらべて選ぶ時代
お問い合わせ・資料請求はこちら
お電話よる資料請求・お問い合わせ0120-41-1147

2024-03-01

御母堂とは?読み方や意味、正しい使い方を例文つきで解説します

「御母堂」は、故人様の死を悼むご葬儀の場でよく使用されます。ご葬儀は、人生において経験する機会の少ないフォーマルな儀式です。このような場面で、どなたかを指し示す言葉を使う場合は、お相手に最大の敬意を払う必要が出てきます。

敬意を払った呼び方にはさまざまな種類がありますが、御母堂はその中の一つです。そこで本記事では、ご葬儀で故人様に用いられる敬称である御母堂の意味に加え、使い方などを詳しく解説していきます。

御母堂とは?

御母堂とは、ご葬儀など格式の高い場で用いられる、第三者の実母を敬うための敬称です。あくまで御母堂は他人からの敬称なので、自分の母親に対して使用することのないよう、くれぐれも気を付けましょう。

御母堂の読み方、意味

御母堂(ごぼどう)の「母堂」という言葉の由来は、昔の日本で高貴な身分の方が、自身の母親を「母堂」と呼んでいたことが始まりとされています。

身分の高い方が使用していた母堂は、やがて日本全国に広がり定着しました。しかしながら、身分の差がなくなった現代で日常使いされることはほとんどなく、冠婚葬祭のような格式を重んじる場所で使用される方向へと変わったようです。

現在では、自身の母親を母堂と呼ぶことはありません。あくまで自分の母親以外の母親を呼ぶ時に「御」を付けた上で敬称として用いることが、御母堂の正しい使い方になりました。

御岳母、御丈母との違い

母親を指す敬称には、御母堂だけではなく、御岳母(ごがくぼ)や御丈母(ごじょうぼ)といった言葉もあります。似たような言葉のため混同されやすいですが、指し示す相手が違うので注意しましょう。

御母堂は、他人の母親を敬うための敬称でしたが、御岳母と御丈母は他人の母親には使いません。この呼び方は、あくまで配偶者の母親向けの敬称です。主に御岳母は夫の母、御丈母は妻の母を示すといわれており、身内だけに用いられる言葉だと伝えられています。

「御母堂」の敬称を使う場面

第三者の母親を敬うための敬称である御母堂は、主にご葬儀などの弔事で使用されることが一般的です。では、どのような場面で多く用いられているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

お悔みのメール

メールやラインで訃報を受け取った時には、お悔やみの言葉を返信することになります。大切なご家族を亡くされた方は、大変悲しい思いをされていることでしょう。デリケートな気持ちになっているお相手に、最大の敬意を払うためにも、文章には「御母堂」といった敬称を意識して使うことが大切になります。

お相手の負担を少しでも軽くするためにも、お悔やみと気遣いの気持ちを伝えつつも長い文章にならないように気を付けて作成しましょう。

オススメ関連記事

訃報への返信・お悔やみの言葉はメールやLINEで送ってもいい?マナーや注意点を紹介!

メールやLINEでの連絡が主流となりつつある昨今、ご遺族にお悔やみの言葉を伝える際に、メールやLINEで伝えても良いのか気に...

メールやLINEでの連絡が主流となりつつある昨今、...

続きを読む
訃報への返信・お悔やみの言葉はメールやLINEで送ってもいい?マナーや注意点を紹介!

ご葬儀での挨拶

ご葬儀に出席した場合、ご遺族にはお悔やみの言葉を掛けることになります。お悔やみの言葉を掛ける場合は、なるべく手短に伝えるのがマナーです。文面としては「心からお悔やみ申し上げます」、もしくは「この度はご愁傷さまでございます」が一般的です。お悔やみを直接言葉で伝える場合は、余裕のないお相手に配慮し、長時間の立ち話にならないよう気を付けなければなりません。

オススメ関連記事

もう迷わない「お悔やみの言葉」。知っておくべきマナーや注意点

訃報を受けた際やお通夜式、ご葬儀・告別式などに会葬する際に故人様を悼みご遺族を慰め励ますために用いられる「お悔やみの...

訃報を受けた際やお通夜式、ご葬儀・告別式などに...

続きを読む
もう迷わない「お悔やみの言葉」。知っておくべきマナーや注意点

弔電

弔電とは、お通夜やご葬儀、告別式に参列できない方が、電報で伝えるお悔やみのことです。したがって、参列できる方は電報を送る必要がありません。なお、弔電では故人様に敬意を払って、御母堂などの敬称を用いるのが基本です。

弔電の手配はインターネット、もしくは電話で行います。お通夜かご葬儀が始まる前には届くよう、速やかに手続きを行いましょう。なお、申し込み後2~3時間でお相手に届きます。

オススメ関連記事

弔電の送り方|お悔やみの電報を送るマナーや文例をご紹介

不幸はいつ訪れるか分からないものです。そのため、通夜・ご葬儀・告別式に参列できない状況も十分起こり得ます。「参列はで...

不幸はいつ訪れるか分からないものです。そのため...

続きを読む
弔電の送り方|お悔やみの電報を送るマナーや文例をご紹介

【例文つき】御母堂の正しい使い方

ここからは、御母堂を正しく使った宛先別のメール文例や、弔電の文例を載せていきます。ぜひご参考にしてください。

お悔やみメールを送る場合の文例

・ご友人宛ての場合

親しい方ならば、硬い表現を駆使する必要はありません。ただし、文章は崩しすぎないようにすることがポイントです。ある程度文章が整うよう意識して、短くまとめましょう。

〈例〉

この度は御母堂様のご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます。

皆様の悲しみを考えると、慰めの言葉もありません。

私にできることがあれば、いつでも連絡してください。

なお、返信のお気遣いは不要です。

・同僚、部下宛ての場合

仕事関係の方は、特に敬称が抜けることのないよう意識して書きます。気遣う文面には、仕事に関して安心させる一言があると、より丁寧な印象を与えられます。

〈例〉

この度は御母堂様の突然の訃報に驚き、悲しみを深くしています。

大変な時期とは思いますが、どうか無理せずご自愛ください。

仕事についてはどうか気にせず、ご家族とのお時間を大切になさってください。

故人様の安らかなご永眠をお祈りしております。

なお、返信不要です。

・上司宛ての場合

上司の方宛ての場合も、敬称に気を付けます。もしもご葬儀に参列する予定が立たない場合は、お詫びの一言も入れると良いでしょう。

〈例〉

この度は突然のご不幸、まことに残念でなりません。

御母堂様のご逝去を悼み、心より哀悼の意を表します。

本来であればご弔問に伺うべきところではありますが、略儀ながらメールにて失礼いたします。

なお、ご返信は不要でございます。

・取引先宛ての場合

ビジネスライクな文章を心がけ、きちんとした文面を意識しましょう。文面にはお悔やみの気持ちと気遣い、伺えない謝罪を盛り込み、コンパクトにまとめます。

〈例〉

御母堂様のご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます。

本来であれば直接お伝えすべきところを、略儀ながらメールでのお悔やみとなり、大変申し訳ございません。どうか、お力落としなさいませんように。

なお、返信のお気遣いは不要でございます。

弔電を送る場合の文例

弔電でお悔やみを伝える場合、最も注意すべきなのは故人様に対する敬称を忘れないことです。また、お相手の宗教によって使ってはいけない言葉もありますので、それを避けるようにして、心のこもった文面を送りましょう。ここでは、一般的な文例を2パターンご紹介いたします。

〈弔電の文例①〉

御母堂様のご逝去を悼み、悲しみに暮れております。

ご生前の優しかったお人柄を思うと、まだ信じられない気持ちでいっぱいです。

謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。


〈弔電の文例②〉

御母堂様の突然の悲報に接し、驚いております。

皆様のお気持ちを思うと、胸が痛む思いです。

今はただ安らかに旅立てるよう、心よりお祈り申し上げます。

御母堂(母)以外の方への敬称

敬称は、お相手と故人様の間柄によって呼び方が変わりますので注意が必要です。以下の一覧で、さまざまなパターンの敬称を確認してみてください。

なお、「御」「様」を付けない「母堂」だけでも敬称に当てはまりますが、ご葬儀で使用する文面に関しては、「御」「様」を付けることで二重敬語となっても問題はないとされています。

〈敬称一覧〉

・父、母 → 御尊父(ごそんぷ)様、御母堂(ごぼどう)様

・夫、妻 → 御主人(ごしゅじん)様、御令室(ごれいしつ)様

・息子、娘 → 御子息(ごしそく)様、御子女(ごしじょ)様

・祖父、祖母 → 御 祖父(ごそふ)様、御祖母(ごそぼ)様

・兄弟 → 御令兄(ごれいけい)様、御令弟(ごれいてい)様

・姉妹 → 御令姉(ごれいし)様、御令妹(ごれいまい)様

・伯父、伯母 → 伯父上(おじうえ)様、伯母上(おばうえ)様

・叔父、叔母 → 叔父上(おじうえ)様、叔母上(おばうえ)様

・甥、姪 → 御令甥(ごれいせい)様、ご令姪(ごれいめい)様

御母堂の敬称以外に、お悔やみの言葉で注意したいこと

ここからは、お悔やみの言葉を送る際に留意すべき事柄をお伝えいたします。

忌み言葉を避ける

不幸が続くこと、死、別離を連想させる言葉を「忌み言葉」といいます。お悔やみの言葉や弔電、ご葬儀中も、忌み言葉を使用することのないように気を付けましょう。

〈忌み言葉の例〉

亡くす、死ぬ、忙しい、苦しむ、消える、散る、去る、引き続き、また、再びなど

オススメ関連記事

ご葬儀に参列する際は忌み言葉に注意!NGワードとその言い換えを紹介します

ご葬儀では、不幸を連想させる言葉など言い換えるべき「忌み言葉」があります。言葉ひとつでご遺族を不快にさせてしまったり...

ご葬儀では、不幸を連想させる言葉など言い換える...

続きを読む
ご葬儀に参列する際は忌み言葉に注意!NGワードとその言い換えを紹介します

重ね言葉を避ける

不幸が繰り返されるイメージの「重ね言葉」も、冠婚葬祭においては使用すべきではない言葉です。普段使いの癖で口が滑ってしまいそうになるかもしませんが、くれぐれも使用しないよう注意しましょう。

〈重ね言葉例〉

重ね重ね、返す返す、度々、次々、再三、時々、くれぐれ、しばしば、重々、どんどん、わざわざなど

宗教上避けるべき言葉に気をつける

忌み言葉は、宗教ごとにも存在します。お相手の家の宗教を確認し、忌み言葉を発することのないよう意識して行動しましょう。

・神式、キリスト教での忌み言葉 → 供養、往生、冥福、冥途、成仏

・浄土真宗での忌み言葉 → 冥福、霊前

・仏教全般の忌み言葉 → 迷う、浮かばれない

遺族の心情的に避けるべき言葉に気をつける

ご葬儀では、ご遺族の心情を考えて言葉を選ぶことも大切です。タブーとして挙げられるのは、故人様の死因を尋ねることなどです。故人様の死の原因を思い出させれば、大切な方を亡くされ深く傷ついているご家族の傷をさらに抉ることになりかねません。

なお、ご遺族に対する励ましの言葉もあまり好ましくはありません。大切な方を亡くされた直後に、がんばるように促したり、泣くことを我慢させたりするのは非常に酷なことだからです。励ますことでかえってご遺族の心に負担を掛けることのないよう、くれぐれも気を付けましょう。

まとめ

御母堂は、自分の親以外の母親に対し敬意を込めて呼ぶ時に使用されます。この呼び方はご葬儀などお悔やみの場で用いられることが多いですが、何らかの式典などでご存命のうちに使われることもあります。

御母堂は、日常生活でほとんど耳にしない敬称です。ただし、この敬称について基本的な知識さえ身に着けておけば、万が一の際に失礼のないよう立ち回れます。今後起こりうるさまざまな場面に備えるためにも、この記事をお役立ていただければ幸いです。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


「葬儀知識・マナー」に関する記事

香典に5,000円を包むことはある?香典袋の書き方やマナーを解説

香典に5,000円を包むことはある?香典袋の書き方やマナーを解説

香典は、ご葬儀の場において故人様の御霊前へお供え物をする代わりに、ご遺族へお渡しする金銭です。「5,000円程度が香典の相場なのではないか」という意見も散見されますが、故人様との関係や地域によって金額のマナーは変わるため、注意が必要です。 そこで今回の記事では、香典の一般的な相場や香典袋の選び方、書き方、香典のマナーについて詳しくご紹介していきます。

喪中のお正月の過ごし方はどう過ごす?年末の過ごし方も分かりやすく解説

喪中のお正月の過ごし方はどう過ごす?年末の過ごし方も分かりやすく解説

故人様の死を偲びながら静かに過ごす一年間を喪中といいますが、喪中では慶事に参列したり、大がかりな旅行をしたりなどの行動を慎むことが、古くからの慣習となっています。本記事では、一年で最もめでたい時期と考えられているお正月に焦点を当て、喪中のご家庭でどのように過ごしていくべきかを解説していきます。

忌中札とは|いつまで掲げる?書き方・掲げ方や意味合いを紹介

忌中札とは|いつまで掲げる?書き方・掲げ方や意味合いを紹介

ご家族に不幸があった場合、玄関に「忌中」と書かれた札が掲げられます。この札は忌中札(きちゅうふだ)といって、日本の伝統的な様式です。目立つ位置に貼ることで近所の方々へ不幸を知らせるため、そして死の穢れを周りへ移さないようにするためという心遣いでもありました。 現代でも、各地域に忌中札の風習は残っています。そこで当記事では、この忌中札の意味や書き方、掲げる時期、掲げ方などを解説いたします。

喪中に厄払いに行っても良い?初穂料の相場や、のし袋の方き方も解説

喪中に厄払いに行っても良い?初穂料の相場や、のし袋の方き方も解説

ご家族の方や2親等以内の方が亡くなった場合、命日から一年間は喪に服すのが通例です。日本における喪中期間では、故人様の死を悼み、静かに過ごすことが一般的であるため、日常生活においてある程度の制約が求められます。 そこで当記事では、喪中と厄年が重なった場合の対処法、初穂料の相場などをご紹介いたします。

関連する記事「葬儀知識・マナー」について

香典に5,000円を包むことはある?香典袋の書き方やマナーを解説

香典に5,000円を包むことはある?香典袋の書き方やマナーを解説

喪中のお正月の過ごし方はどう過ごす?年末の過ごし方も分かりやすく解説

喪中のお正月の過ごし方はどう過ごす?年末の過ごし方も分かりやすく解説

忌中札とは|いつまで掲げる?書き方・掲げ方や意味合いを紹介

忌中札とは|いつまで掲げる?書き方・掲げ方や意味合いを紹介

喪中に厄払いに行っても良い?初穂料の相場や、のし袋の方き方も解説

喪中に厄払いに行っても良い?初穂料の相場や、のし袋の方き方も解説

一周忌の香典について|金額相場や香典袋の書き方も分かりやすく解説

一周忌の香典について|金額相場や香典袋の書き方も分かりやすく解説




埼玉・東京・千葉葬儀場のご案内