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2024-10-04

喪中における挨拶のマナー|喪中はがきの例文も紹介します

身内の方に不幸があった年は、そこから1年間が喪中となります。喪中期間中は、さまざまな慶事や祝い事に参列できなくなります。ただし、年末年始における対応は滞りなく行うことが、日本における古くからの一般的な慣習となっているのです。そこで今回は、喪中期間のマナーやはがきの書き方、例文をご案内していきます。

喪中における挨拶のマナー

喪中とは、言葉の通り故人様のご冥福を祈り、喪に服す期間のことです。喪に服すということは、さまざまな慶事への参列や、祝いの言葉を慎まなければなりません。

喪中で特に気を付けなければならない期間は、お正月です。正月祝いに関する鏡餅や輪飾り、門松の設置も自粛し、慎ましやかに新年を迎えます。ただし、年賀状は受け取るだけであれば問題ありません。

新年に会った方に対して、「おめでとうございます」という言葉も控えます。お祝いになる言葉は使用せず、「昨年は大変お世話になりました。今年もどうぞよろしくお願いします。」といった言葉を使用しましょう。

なお、喪中にかかわらず正月の挨拶で「去年」という言葉を用いるのはタブーです。去年の「去」は、人が死の世界へ旅立つことを意味する忌み言葉であるためです。お正月の期間は「去年」を使用せず、「昨年」「旧年中」を用いるのが良いでしょう。

ここからは、喪中に関する口語での挨拶文例をご紹介していきます。

自分が喪中の場合

ご自身が喪中の場合は、お正月ムードが漂う最中でもお祝いの言葉を使いません。「おめでとう」と伝えられたら「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」といったお返事をすれば良いでしょう。

会社関係の方に対しては、ご自身の気持ちに抵抗がない限りお祝いの言葉を使用しても構わないとされていますが、ご自身の喪中をご存じの同僚の方や上司の方へ無理に「おめでとう」は言わなくても良いでしょう。以下では、喪中時での挨拶例文を挙げていきます。

〈年末年始の例文〉

・本年はありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。

・新年となりましたが、今年もどうぞよろしくお願いします。

・昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いします。

・本日仕事始めとなりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

相手が喪中の場合

相手の方が喪中の場合は、喪中だと知っている場合はお祝いの言葉を避け、通常の挨拶と上記例文をお伝えすれば良いでしょう。

しかしながら、相手の方とのご縁が薄く、喪中かどうか分からない場合もあります。そのような方には最初から「おめでとう」の言葉を使わず、年末年始の挨拶だと悟ってもらえるように「来年もよろしくお願いします」「良いお年をお迎えください」「今年もよろしくお願いします」などとお伝えすれば失礼にはあたりません。

喪中を知らせる挨拶文の例文

喪中期間には、年賀状は出せません。その代わりとして、ご親族や知り合いの方などへ喪中に関する挨拶状を年末にお送りします。これを「喪中はがき」もしくは「年賀欠礼状」といいます。届ける時期は、11月上旬~12月上旬までの間に設定しましょう。これは、相手の方が年賀状を準備する期間に差し掛かる前にお送りしておくべきだからです。

ここからは、喪中をお知らせするための例文をお伝えしていきます。

➀喪中である旨

喪中である旨をお伝えする際は、以下のような例文を用います。

・喪中につき 勝手ではございますが 年始のご挨拶を失礼させていただきます

・喪中のため 年頭のご挨拶は差し控えさせていただきます

・誠に恐れ入りますが 服喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます

➁新年の挨拶を控える事情

新年の挨拶を控える旨をお伝えする際は、以下のような文章を用いましょう。

・本年〇月〇日に 母(故人様名)が 〇〇歳にて他界いたしました

・○月に父(故人様名)が 〇〇歳にて死去いたしました

・本年○月に祖母の(故人様名)が〇〇歳にて永眠いたしました

③締めの文

喪中はがきの締めの例文は、以下のようなものです。

・ここに本年中賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますと共に 皆様が健やかなる新年をお迎えになりますこと心よりお祈り申し上げます

・生前中に賜りましたご厚情に深く感謝いたします 向寒の折から一層のご自愛のほど 心よりお祈り申し上げます

・生前のご厚情に深く御礼いたしますと共に 皆様には良きお年が訪れますようお祈り申し上げます

【注意】喪中を知らせる挨拶文で避けるべき表現

喪中の方から、お正月を祝うメッセージを受け取った場合は、それに対する返信をしても構いません。ただし、こちらの文章にお祝いを伝える言葉は用いないようにしましょう。代わりに、年頭・年始の言葉を用いるのが無難です。加えて、忌み言葉や重ね言葉も使用しないように配慮しましょう。

メールで喪中を知らせる場合の挨拶文

近年では、喪中を知らせるはがきを使わずに、メールでお伝えする方が増えてきています。アドレスを交換している親しい方には、メールを使うことで早急に喪中をお知らせできるのが大きなメリットです。

基本的なマナーは、喪中はがきと変わりません。まずは、件名と本文、文末に分けることを意識します。また、お祝いにあたる言葉や忌み言葉、句読点は控えるようにしてお伝えすることが大切です。以下では、基本的な例文を掲載します。

〈例文1/親しい方〉

件名

喪中のため年頭のご挨拶を差し控えます

本文

〇〇(相手の方の氏名)様

〇〇(ご自身の氏名)です

本年の〇月に 祖母〇〇(故人様名)が他界しました

喪中につき 年末年始のご挨拶を差し控えます

こちらはみんな元気なので心配はいりません

来年もどうぞよろしくお願いいたします

良いお年をお迎えください

なお返信は不要です

〈例文2/上司、目上〉

件名

年賀欠礼のご連絡

本文

〇〇(相手の方の氏名)様

〇〇(ご自身の氏名)です

本年の〇月 母〇〇(故人様名)が他界いたしました

服喪中につき 年末年始のご挨拶を差し控えさせていただきます

本年中に賜りましたご厚意に深く感謝いたしますと共に

時節柄 ますますのご自愛を心よりお祈り申し上げます

なお返信は不要でございます

まとめ

喪中期間では、結婚式などの祝い事に出席したり、お祝いの言葉を発したりなどの対応はタブーとされています。また、喪中の年末年始におけるご挨拶に関しては、全ての方に同じ対応をすることがマナー違反にあたることもあります。相手の方がご親族なのか仕事先の方なのか、それとも友人なのかとの違いだけでも挨拶の仕方に違いが出るため、正しい対応方法を知っておくことが大切です。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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