2023-04-28
ご家族が入院していたり、緊急搬送されたりした場合、病院から「重篤な状態です」「危篤状態です」などと連絡が来る可能性があります。その際「重篤・危篤・重体・重症」それぞれの意味を知っておくと、駆けつけるまでに心構えができるでしょう。
今回は、命に関わる状態を表す言葉の中でも「重篤」の意味や他の状態との違いについて解説していきます。病院から連絡が来た際の対応方法も記載していますので、併せて参考にしてください。
重篤とは、主に医療現場で使用される言葉です。読み方は「じゅうとく」と読み、体の具合や疾病の状態を表すために使用されます。「生命の維持が難しい状態」「命に関わる状態」「緊急性が高い」といった状態で使用されますが、明確な基準はありません。
一般的に、重篤は重症急性心不全や重症呼吸不全などの際に使われる場合が多いです。とはいえ、基本的には医師が判断します。医師・看護師などの医療従事者が使用する言葉ですので、一般の場面で使用されることは少ないです。
危篤(きとく)も、重篤と同じように命に関わる状態を表す言葉です。元々のケガや病気などの症状が悪化し、命を落とす危険性の高い段階を表しており、重篤よりも命に関わる状態です。重篤の場合、回復する希望もありますが、危篤と伝えられた場合はご臨終を覚悟しなければなりません。
危篤とされる状態としては、血圧の急降下、意識障害などが多いです。ただし、危篤にも明確な基準がなく、医師の判断によって少々変わります。危篤については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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続きを読む重体(じゅうたい)とは、ケガや病気の状態が大変危険な状態を表します。元々の疾病の悪化というよりは、災害や事故によって外傷を負った際に使用される場合が多いです。具体的には、内臓や脳などに大きな異変が発生し、生死に関わる状態であるなどです。
重篤よりは軽いものの、命に関わるといった点は変わりありません。「生命維持はかろうじてできている」ととらえても良いでしょう。マスコミや警察、事件現場などでよく使用されます。
重症(じゅうしょう)とはケガや疾病の状態を指す言葉で、軽症<中等症<重症の順に症状が重たくなっていきます。消防庁の基準では、3週間以上の入院加療を必要と診断された場合が重傷であると定められています。重篤より程度は軽いですが、決して油断できない状態です。
病院からご家族が重篤であるとの連絡が来た場合、気が動転し、どう行動して良いか分からなくなることもあるでしょう。しかし、そのようなときこそ落ち着いた行動が大切です。ここからは、病院から重篤の連絡があった際の対処方法について解説していきます。
病院から連絡が来た際は、すぐにでも駆けつけましょう。このとき、以下の持ち物を忘れないようにしてください。
・現金
・クレジットカード
・身分証明書
・携帯電話
特に携帯電話は、ご家族や親戚へ連絡するために必要です。向かっている道中で連絡できるようであれば、ご家族・親族に伝えておきましょう。その際、病院名・病室(部屋番号)も伝えておくと親切です。
病院に到着したら、患者を励ますのはもちろん、感謝の声も伝えましょう。たとえ反応はなくても聞こえている場合があるので、根気強く伝え続けることが重要です。ほかにも、手をにぎる・顔をなでる・髪を整えるなどして勇気づけてあげましょう。
職場への連絡も忘れてはいけません。なぜなら重篤な状態が数日続く場合、病院に寝泊まりする可能性があるからです。
また、「いつ亡くなるか分からないから常にそばにいたい」と考えているのであれば、休暇申請が必要です。万が一を考慮して、会社には必ず連絡を入れておきましょう。
余裕があれば葬儀社にも連絡しておきましょう。万が一の際に、すぐにご遺体の搬送とご葬儀の準備ができるよう、あらかじめ連絡しておくと後々慌てなくて済みます。
亡くなってから葬儀社を選ぶ場合、慌ただしくなりご葬儀が満足に執り行えない場合があります。大切なご家族を見送るための儀式ですので、心置きなく終了できるよう、事前に信頼できる葬儀社を調べておきましょう。また、終活の一環で葬儀社を決めていた場合は、連絡先を登録しておくと安心です。
重篤とは、「生命の維持が困難な状態」を指します。重篤の連絡を受けた際は、できるだけ慌てずに落ち着いて行動するのが大切です。呼吸を整えつつ、必要最低限の物を準備して病院へ駆けつけましょう。
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