2022-01-31
故人様の初盆へ参列する際、「香典」はいくらくらい包むべきか、悩むかもしれません。ご遺族の失礼にあたらないよう、マナーも意識する必要があります。
今回は、そんな疑問を解消すべく、初盆における香典の相場や、渡し方・書き方に関するマナーを解説します。相場は関係性ごとにご紹介しているので、自身と故人様の関係性に合わせて、参考にしてみてください。
初盆には、香典を持参することがマナーです。初盆とは、故人様が亡くなられた後、初めて迎えるお盆を指します。僧侶を招いて読経を行い、参列者は会食をするなど、四十九日法要から続く儀式として行われます。
また、昔は初盆で盆提灯などをお供えする風習があり、盆提灯の数が多いほど故人様が慕われている証しとなっていました。しかし、現代では盆提灯ではなく、香典をお供えするケースが増え、マナーとして浸透しています。
初盆の香典は、関係性によって相場が異なります。関係性別の相場について見ていきましょう。
故人様がご家族や親族の場合、5,000~30,000円を香典として包むことが一般的です。故人様との関係性により相場は変動するため、以下を目安に香典を包みましょう。
・祖父、祖母、孫:5000~10,000円
・両親や兄弟:10,000~30,000円
注意点として、「4」や「9」など、不吉なイメージを連想させる金額を包んではいけません。さらに、端数のないよう、5,000円や10,000円といった額を包みましょう。
故人様が友人の場合は、3,000~5,000円が香典の相場です。関係性によってより多く包むこともあるため、他の友人にも金額を確認してみましょう。
また、会食がある場合は、上記の相場+5,000円を包むことが一般的です。
初盆の香典に関するマナーを3つ解説します。ご遺族へ失礼にならないためにも、参列する前に確認しておきましょう。
不祝儀袋はどれを選んでいいわけではなく、包んだ金額に応じた種類を選ばなければなりません。
・3,000円~:水引などが印刷されたもの
・5,000円~:印刷+加工があり、高級感のあるもの
・10,000~30,000円:黒や白、双銀の水引があるもの
・50,000円~:双銀の水引に高級な和紙が使われたもの
包んだ額に応じ、グレードを上げるイメージで不祝儀袋を選びましょう。ただし、水引の色は地域によって違いがあるので、わからない場合は、周囲の人へ確認してください。
表書きは、宗派によって書き方が異なるので、宗派別の書き方を見ていきましょう。
【宗派別の表書きの書き方】
宗派 | 仏式 | 神式 | キリスト教 |
---|---|---|---|
表書き | 御仏前/御香典 | 御玉串料/御神前 | 御花料/お花料 |
四十九日法要とは異なる書き方の宗派もあるので、上記を参考に表書きを記載してください。また、表書きには名前に関するマナーもあります。
・名前は表書きよりも小さく、水引の下の中央部分に書く
・夫婦連名の場合は、夫がフルネーム、妻は名前を左へ書く
・会社関係者など複数名で書く場合は、役職の高い人が中央に書き、順に左へ名前を連ねる
なお、表書きに使う墨は「濃い墨」で問題ありません。
香典を渡す際は、必ず袱紗(寒色系の色)に包み、香典そのものを表に出してはいけません。渡し方にもマナーがあるので、流れに沿って解説します。
1.受付にある芳名帳へ名前を記入し、袱紗から香典を出す
2.香典を渡す前に、「心ばかりですが、仏前にお供えください」と言葉を添える
3.香典の表書きを相手へ向けて渡す(袱紗は香典の下へ)
初盆では、受付が設けられていないこともあります。この場合は、施主に直接渡すか、精霊棚(お盆期間中)や仏壇(お盆期間前)へ手を合わせる際に供えましょう。
初盆の香典のお返しには、包まれた金額の1/3~半分程度の品物を用意することが一般的です。品物は、実用品や重くないものなどを選びましょう。具体的な例を挙げて紹介します。
・洗剤
・タオル
・調味料
・お茶
遠方から足を運ばれた方のことも考えて、大きいものや重たいものは避けましょう。
初盆には香典が必要ですが、いくつか押さえておきたいマナーもあります。ご葬儀や四十九日法要などとは異なるマナーもあるので、事前に確認しておいてください。マナーについては「初盆の香典に関するマナー」で解説しています。
また、ご遺族の方に関しては、香典をいただいた際のお返しを考えておくことも大切です。感謝の気持ちを示すものですが、あまり高額なお返しは気を遣わせてしまうので、注意しましょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
親御さんや祖父母の方などから、「お盆は海に入ってはいけない」などと忠告された経験がある方も多いのではないでしょうか。なぜそのような制約を受けなければならないのか、疑問に感じた方もいらっしゃるかと思います。 そこで当記事では、お盆に海へ入っていけないと考えられている具体的な理由を、さまざまな角度から解説していきます。
大切なご家族が亡くなった後に初めて迎えるお盆は、初盆(はつぼん)または新盆(にいぼん)と呼ばれています。初盆は、故人様が亡くなった後、魂が初めてこの世へ戻ってくる貴重な時期のため、法要を行って供養するのが一般的です。 初盆の法要には、ご家族やご親族、それに生前故人様と親しくしていた知り合いの方も参列することになるため、香典やお供え物を受け取ることになるでしょう。そこで本記事では、香典返しの必要性や用意すべきもの、お返しする場合のタイミングなどについてご紹介いたします。
お盆になると、ご先祖様や故人様の御霊を慰めるため、お供え物などを持ち寄ったご親族が大勢集まるご家庭も多いでしょう。お盆では、慰霊のためにお膳を作って祭壇へお供えし、集まった方々と共にお墓参りや食事会を行うのが一般的です。 そこで当記事では、お供え用の料理とはどのようなものを用意すべきなのか、その詳しい内容とタブー視されている食材、料理を供える時期について、詳しくご紹介していきます。