2024-07-19
私たち日本人にとって非常に身近な存在である「お守り」。初詣や受験などの際にお守りをご家族からいただいたことがある方は多いと思います。しかし、願い事が成就したり役目を終えたりした場合、お守りはどのように手放せばよいのでしょうか。
そこで今回は、意外と知らないお守りを手放すタイミングや正しい手放し方などについてご紹介します。
お守りとは、神様や仏様から授かる縁起物です。私たちはさまざまなご利益を願ってお守りを手に取り、心の支えとして持ち歩きます。
お守りは、一般的には1年間が期限とされています。由来は諸説ありますが、年の初めにお守りを授かった際、前年授かったお守りを神社仏閣へお戻しする慣習が根付いているためといった考えが有力なようです。1年が経つ前に願いが叶った場合や、何らかの理由で破損した場合は、感謝を込めてお返しするのも良いタイミングでしょう。
ただし、気に入っているからといって長期間手元に置くことは、邪気の蓄積に繋がるという考え方により、推奨していない寺社もあります。お守りの期限が気になる方は、購入時に受付の方へ訪ねてみても良いかもしれません。
お守りを手放すといってもどのようにすればよいのでしょうか。お守りは神聖なものですので、しっかり最後まで丁寧に扱いたいものです。そこで以下でお守りを手放す際の方法をまとめましたので、ご参照ください。
お守りには神仏が宿っていると考えられているため、お守りを授かった寺社へ返納し、お焚き上げをしていただくのが一般的な方法です。多くの寺社では、古いお守りを返納するための「古札納め所」が設置してあります。
境内に古札納め所がない場合は、受付へ持って行けば無料でお預かりくださるところが多いです。また、遠方の寺社へお守りを返納する場合、有料で郵送での返納とお焚き上げを受け付けている寺社もあります。
返納一つに関しても、寺社によって仕組みはさまざまです。お守りの返納を考慮されている方は、事前に寺社のホームページで確認するか、問い合わせてみるのが良いでしょう。
購入した寺社と宗教が違う場所へお守りを返納することは、寺社にもお守りにも大変失礼にあたります。元の寺社へ返納できない古いお守りは、同じ宗派の寺社にある古札納め所へ持ち込んでみましょう。しかしながら、それらしい場所が見当たらない場合は、寺務所または社務所の方に納めるための方法を伺うのも手です。
古いお守りを処分する場合は、どんど焼きを利用しても良いでしょう。どんど焼きとは、正月で飾った松飾りや注連縄などを、お焚き上げして年神様をお送りする祭事のことです。
ただし、地域によりどんど焼きでお焚き上げするものの概念が違うことに注意しましょう。燃やすものとして正月飾りのみに特化していたり、古札やお守りを集めたりするところもあるようです。
古いお守りは、寺社へ返納するのが最適です。しかしながら、寺社への持ち込みが叶わない場合は、ご自身でお守りをお焚き上げする方法もあります。まず、燃やす前にお守りのお清めを行いましょう。お清めは、以下の手順で行います。
1.机や床に白い半紙や和紙を広げます。
2.白い半紙や和紙の上にお守りをおき、一摘み程度の塩を左に一回、右に一回、最後にもう一度左に一回かけます。
3.最後は、下に敷いた白い半紙にお守りを包みます。
3畳程度のスペースがあればお守りの焼却はできますが、近所迷惑になりそうな場所で火を扱うのは避けるようにします。近くに燃えやすいものがある場所、人通りのある場所でお焚き上げを行うのは危険です。
また、ベランダでお守りを焼却することもおすすめできません。洗濯物やご近所の庭に火の粉が飛び移り、火災に発展してしまう危険性があるためです。
お清めが済んでいるお守りは、そのまま処分しても問題ありません。つまり、可燃ゴミとして出すことができます。お住いの地区のルールに則って、可燃物と不燃物を分けるためにお守りの装飾を外していく心遣いも必要です。
お守りを手放す際に間違いやすいポイントがいくつかあります。お守りを手放すことを考えている方は気を付けましょう。
一言にお守りと言っても、寺院から授かったものと神社から授かったものは別のものと考えなくてはいけません。寺院では仏教の教えを、神社では神道の教えを守っています。また、各寺社において宗派や解釈が異なるため、お守りの取り扱いも異なりますので、注意しましょう。
一般的に、お守りを返納する場合はお守りを授かった寺社に依頼します。他の寺社のお守りでも受け取ってもらえる場合がありますが、寺社の中へ家庭ごみを持ち込まれる迷惑行為が起きていることもあるのです。そのため、自分のところのお守り以外は受け入れられないことがあります。
寺社に事前の確認無しでお守りを置いていってしまうと、家庭ゴミとして捨てられてしまう可能性も否めません。お守りを授かった寺社以外のところでお守りを返納する場合は、必ず寺社に了承を得た上で持ち込みましょう。
お守りを手放すには、さまざまなやり方があります。どのような方法であっても、大切なのはお守りに対する感謝の気持ちを持つことです。祈願したことが成就したか否かにかかわらず、しっかりお礼を伝えてから手放すようにすれば、新たなお守りも気持ちよく授かることができます
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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