2020-07-17
ご葬儀が終わってから初めて執り行われるのが「初七日法要」です。初七日法要は、故人様の冥福をお祈りする、大切な法要の1つとなります。しかし、初めての法要で何をすればよいのか、何を用意すればよいのか悩まれる方も多いと思います。
そこで今回は、初七日法要とは一体どのようなものなのか、事前に用意するものなどについて紹介します。
初七日は、「しょなのか」または「しょなぬか」と読み、故人様が亡くなった日から数えて7日目のことを指し、ご葬儀後に初めて執り行われる追善供養のことを言います。
仏教では、四十九日までに追善法要が7回あり、この期間は故人様が極楽浄土へ往生できるかどうの審査期間と考えられています。7日ごとに審査が行われ、49日目に審判が下されるとされており、ご遺族が追善供養を執り行うことで、故人様に徳を与え、故人様の極楽往生が叶うとされています。なお、初七日は7回にわたる審判の1回目の審査にあたり、故人様が三途の川にたどり着く日ともされています。
ただし、浄土真宗では人が亡くなった際にすぐに浄土へ辿り着くと言われているため、初七日は故人様の極楽往生をお祈りする日ではなく、故人様へ感謝を捧げると共に、信仰を深める日とされています。
初七日法要は、かつてはご葬儀とは別の日、命日から7日目、に集まって執り行っていましたが、現在ではご葬儀の当日に遺骨迎えの法要と合わせて執り行われることが多くなっています。
そこで、以下で、初七日法要を「ご葬儀とは別の日に執り行う場合」と「ご葬儀の日に執り行う場合」のそれぞれの流れを見ていきたいと思います。
初七日法要を別の日に執り行う場合は、親族に祭場やお寺または自宅に集まっていただきます。この際に声をかける親族は、ご葬儀から日数が経っていないこともあり、ごく近い方が一般的とされています。
ご遺骨がありますので、僧侶に読経を上げていただき、参列者の方々に焼香をしていただきます。法要の最後には僧侶から初七日の意味といった説法を聞き、その後僧侶を交えて「精進落とし」と呼ばれる会食の場を設け、歓談しながら過ごします。なお、法要を問い行った後にお墓で焼香を行う地域もあります。
初七日法要は、故人様の命日から7日目に行うのが正式ですが、参列者の予定が合わない場合もあります。そのため、現在では「繰り上げ初七日」や「繰り込み初七日」といったかたちで、ご葬儀と同じ日に初七日法要を執り行うことが増えてきました。
「繰り上げ初七日」は、火葬後にもう一度祭場に集まって法要を執り行います。この場合、遠方にお住いの方やご高齢の方にとっても、同じ日に法要が済むと参列しやすくなります。ただし、繰り上げ法要は、火葬後に葬儀場へ戻って法要を行うため、火葬場に同行しない人が法要に参列する際に、ご遺骨が戻ってくるのを待たなくてはなりません。
一方の「繰り込み初七日」は、ご葬儀や火葬の後に繰り上げ初七日法要を営むのではなく、ご葬儀の流れの中で法要を入れて僧侶に拝んでいただきます。
初七日法要をご葬儀の日に執り行った場合は問題ありませんが、ご葬儀とは別の日に初七日法要を執り行う場合、手配すべきことが多くあります。ご葬儀から日にちがあまりないため、以下の内容を参考に進めておくことをおすすめします。
①場所や招く方を決める
まずは、初七日法要を執り行う場所を決めます。場所の候補としては、自宅やお寺、斎場があります。また、法要に招く方に関しては、ご葬儀から数日しか経っていないため、ごく近い方を招くのが一般的とされています。
②菩提寺に依頼する
菩提寺がある方は、菩提寺に連絡をして初七日法要の依頼をし、法要の日程を決めましょう。分家の場合でも、本家とのつながりがあり、知り合いのお寺で営むのが一番よいので問い合わせしてみましょう。
③葬儀社に依頼する
菩提寺の無い方は、葬儀社に依頼するのが一番スムーズに進みます。宗派や僧侶へのお布施の額など、相談すればすべてお願いすることができます。
④精進落としの準備をする
法要の日程を決めたらまず、精進落としを行う場所を決めます。精進落としとは、法要やご葬儀で火葬の後に、遺族や会葬者に対し感謝の気持ちでふるまう食事のことを言います。費用は注文先や料理の種類などによって変わってきます。出欠確認は事前にしっかり確認をしておきましょう。
なお、精進落としに関しては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご参照ください。
精進落としってどうすればいいの?【喪主・ご遺族編】
⑤返礼品を準備する
初七日法要では参列してくださった方から香典をいただきますので、その返礼品を用意します。返礼品としては、タオルセットなどの持ち帰りやすいものや手元に不幸が残らない消え物という考え方から飲食物、最近では自分で品物を選べるカタログギフトなどがあります。
⑥お布施を用意する
ご葬儀とは別の日で初七日法要を執り行う場合は、僧侶へ感謝の意でお渡しするお布施を用意します(地域によっては別に「お経料」を用意するところもあります)。なお、ご葬儀と同時に法要を行う繰り上げ初七日や繰り込み初七日の場合は、ご葬儀でお渡しするお布施と一緒で問題ありません。
本来は故人様の命日から7日目に営む初七日法要ですが、近年は参列者の方々の都合を考慮し、繰り上げ初七日や繰り込み初七日のようにご葬儀と同日に執り行わることも増えてきました。いずれにしても、初七日法要が故人様の冥福を祈る大切な法要の1つであることを忘れず、心を込めて執り行いましょう。
なお、セレモニーでは菩提寺をお持ちでない方に「寺院紹介システム」がございますので、お困りの方はぜひお問い合わせください。
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