2020-04-17
親しかった方やお世話になった方が亡くなった時、お通夜式やご葬儀・告別式に会葬したいと考える方は多いと思います。しかし、仕事の都合などやむを得ない事情でお通夜式やご葬儀・告別式に会葬できないこともあります。このような時、どうすればよいのでしょうか。
そこで今回は、お通夜式やご葬儀・告別式に会葬できない時に失礼のない対応やマナーについてご紹介します。
ご遺族は、お通夜式やご葬儀・告別式の準備などで慌ただしくしている最中に、あなたに連絡をしています。お通夜式やご葬儀・告別式に参列できない時は、なるべく早くその旨をご遺族に伝えましょう。
この際、会葬できない理由を長々と話すのではなく、「やむを得ない事情で会葬できません」「どうしても都合がつかず申し訳ございません」などと簡潔に述べる程度にとどめます。
親しかった方やお世話になった方なら、「後日、改めてお伺いいたします」と、後日弔問することを申し添えてもいいでしょう。
お通夜式やご葬儀・告別式に会葬できない場合でも、弔意を表すにはどのようにすればよいのでしょうか。一番丁寧な方法は、代理人をたててお通夜式やご葬儀・告別式に参列してもらうことです。故人様と代理人の間で面識はなくても特に問題ありません。
代理人に会葬してもらう際には、香典も託します。ここで注意するのは、香典の表書きやお通夜式やご葬儀・告別式の受付での記帳は、代理人の名前ではなく、「本人の名前」を記載することです。
・代理人が妻の時は、本人の名前の左下に「内」
・代理人が妻以外の時は、本人の名前の左下に「代」
と記載します。
香典袋の正しい書き方や代理参列をする際のマナーに関しては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご参照ください。
「香典袋の正しい書き方をご紹介!」
「代理でご葬儀に参列することになった場合は、どうすればいいの?」
では、代理人をたてられない時はどうしたらよいのでしょうか。
その際は、弔電を打ち弔意を表します。この時、「忌み言葉」や仏教以外の宗派でのお葬式は、仏教用語(ご供養、ご冥福など)は使わないようにしましょう。
【重ねことば】
重ね重ね(かさねがさね)/益々(ますます)/度々(たびたび)/重々(じゅうじゅう)/次々(つぎつぎ)/再三(さいさん)/いよいよ/くれぐれも/かえすがえす など
【繰り返しが連想されることば】
続く/引き続き/再び/再々/次に/なお/また/追って/追いかける など
【直接的な表現】
死亡/逝去/死ぬ/生きる/存命中/自殺 など
【不吉な表現】
浮かばれない/大変なことになる/消える など
お通夜式やご葬儀・告別式に参列できない時は、香典の代わりに祭壇にそなえるお菓子や果物、落雁など供物を贈るのもよいでしょう。
また、供物のほかに、菊・ユリ・カーネーションなどの供花を贈ってもよいでしょう。ただし、その際は担当する葬儀会社に連絡とり、供花を贈りたい旨を伝えましょう。これは、予め贈れる花が決まっていたり、供花で祭壇を飾るご葬儀もあるからです。
お通夜式やご葬儀・告別式の当日に参列できない時には、後日改めて故人様のご自宅に弔問に伺うのもよいでしょう。弔問に伺う時は、以下のことに注意しましょう。
最初に、ご遺族に弔問に伺っても大丈夫かを尋ねます。ご葬儀が一段落したあとでも、ご遺族は様々な手続きをしなければなりません。ご遺族に負担をかけないよう配慮するようにしましょう。
弔問の際の服装は、日常生活に戻ろうとされているご遺族にご葬儀を連想させるため、喪服を着用して伺うのはマナー違反になります。落ち着いた色の普段着でアクセサリーは控えめにして伺いましょう。
故人様との思い出話に花が咲くことがあるかもしれませんが、ご遺族を気遣い長居をするのはやめましょう。
訃報は突然やってきます。そのため、どうしても都合がつかずお通夜式やご葬儀・告別式に会葬できない場合もあるでしょう。その際は、香典や弔電、供物・供花、後日の弔問などの方法で弔意を表すことができます。いずれの方法で弔意を表すにしても大切なのは、故人様を見送る気持ちやご遺族への心配りを第一に考えることです。そうすることで、お悔やみの気持ちもきちんと伝わります。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
不幸はいつ訪れるか分からないものです。そのため、通夜・ご葬儀・告別式に参列できない状況も十分起こり得ます。「参列はできないが、お悔やみの気持ちだけでも伝えたい」というときに用いられるのが「弔電」ですが、「どこから申し込めばいい?」「文面の内容は?」と悩む方も少なくありません。今回は、弔電のマナーについて詳しく解説します。また、料金相場や台紙の選び方、例文など電報を送るために必要な情報も紹介していきますので、それらも併せて読んでみてください。