2023-05-12
身内が危篤になった場合、数日ほど病院に寝泊まりしなければならない場合があります。その際、所属している会社に連絡を入れることになりますが、「どのように連絡をすればいいのか」「どこまでの内容を伝えればいいのか」など悩んでしまう方もいらっしゃるでしょう。
今回は、大切なご家族が危篤になった場合の会社への連絡方法・タイミング・伝える内容について解説します。また、危篤で休みをもらった後の対応方法についても紹介していますので、併せて参考にしてください。
身内が危篤状態となった場合、基本的には病院へ寝泊まりして付き添いをすることになるため、もし危篤の連絡を受けたのなら早急に直属の上司へ連絡しましょう。仕事の引継ぎや、自分がいない間の対応などをしてもらうためにも、早めの連絡が大切です。
連絡をする際には、緊急性をしっかりと伝えましょう。「最期の瞬間は側にいてあげたい」といった気持ちを伝え、上司や同僚から理解を得ることが大切です。
会社へ連絡する際には、できるだけ電話を利用しましょう。メールだと会社側の確認が遅れ、業務の補填や対応が遅くなる可能性があるため注意が必要です。
ただし、電話をしている余裕がないときや、早朝や深夜など、電話をするには失礼な時間帯である場合にはメールを利用しましょう。一度メールを送り、あらためて電話で報告をするのがマナーです。
必要最低限の内容を簡潔に伝え、仕事に支障がないよう調整してもらいましょう。必ず伝えておきたい内容は、以下の2点です。
・ご家族が危篤状態である旨
・まとまった休暇をいただく旨
休みの日数やその後の対応、仕事の引継ぎに関しては、後々細かく連絡しても問題はありません。
会社へ伝えるのは必要最低限の内容だけで構いません。「身内がどのような病気であるのか」「病気の原因は何だったのか」といった個人的な内容まで伝える必要はありません。
会社や直属の上司に身内が危篤であることを伝えるのは、あくまで会社での業務を滞りなく進めてもらうためです。身内の病状を細かく伝えるためではないので、会社にとって必要となる情報だけを簡潔に述べましょう。
身内の危篤で休暇を取る場合は、有給休暇として処理される場合が多いです。有給が付与されていない場合は、通常の欠勤扱いとなります。
時給・日給で勤務している方は、休んだ日数だけ給料に影響が出ることを留意しておきましょう。また、危篤の際に、「忌引き休暇を使える」と思っている方もいらっしゃいますが、危篤の段階では忌引き休暇は利用できません。親族が亡くなった際、ご葬儀に参列するために使うものですので、覚えておきましょう。
ここからは、身内が危篤になった際の連絡内容を例文の形で紹介していきます。電話口での伝え方やメールの場合など、シチュエーションに分けて記載していますので、万が一の際に慌てることのないよう、事前に確認しておきましょう。
まずは、電話で伝える場合の例文を紹介します。
お疲れ様です。◯◯です(自分の名前)
今お時間よろしいでしょうか?
先ほど、母が入院している病院から、母が危篤状態であるとの連絡を受けました。
これから病院で説明を聞きますが、もしかすると付き添いで数日ほどお休みをいただくかもしれません。
ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
詳しい日数など分かりましたら、またあらためて連絡いたします。
危篤の連絡が早朝や深夜の時間帯であった場合は、メールで連絡をしておきましょう。
◯◯部 ◯◯課長
お疲れ様です。
深夜の連絡になってしまい申し訳ございません。
先日より報告させていただいていた父の容態について報告があります。
先ほど父の容態がかんばしくないと、病院から連絡を受けました。
これから病院へ向かって様子を見てきます。
状況によっては、本日からお休みをいただくかもしれません。
ご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
◯◯ ◯◯(自分の名前)
メールにて報告した後は、あらためて電話で報告をするようにしましょう。
祖父母が危篤になった場合、以下のようになります。
◯◯部 ◯◯課長
お疲れ様です。
早朝のメール失礼いたします。
同居している祖母の容態が急変し、今週が峠であるとの説明を病院の医師から受けました。
付き添いなどが必要となったため、一週間ほど休暇をいただきたく連絡した次第です。
取り急ぎ、報告までと思いメールを送らせていただきました。
諸々のことが落ち着いた後、あらためてお電話でご相談させていただければと思います。
何卒よろしくお願いいたします。
◯◯ ◯◯(自分の名前)
会社へ危篤を伝える際や、職場復帰したときにやるべきことは、主に以下の3つです。
・闘病中から前もって伝えておく
・休みが長引く際は会社に相談する
・職場復帰したら感謝を伝える
いずれも大事なことなので、ぜひ実践してみてください。
危篤になってから初めて上司に連絡するのではなく、闘病中のころから身内の状態を伝えておきましょう。あらかじめ上司に身内の状態が悪い旨を伝えておいた方が、いざ危篤状態になった際、ほかの社員もフォローがしやすいです。
上司は忌引きの連絡を聞いた後、自分以外のチームメンバーに自分がやるべき仕事を割り振ることになります。しかし、それはあくまでも本来予定していた休暇の日数をもとに割り出した仕事量であり、休暇の日数が増えると計算が狂ってやり直しになってしまいます。上司の負担を減らすためにも、休みの延長の打診は早めに行うようにしてください。
ひと通り落ち着いて職場に戻るとなった際は、これまで自分のフォローをしてくれた方に対してお礼を伝えましょう。このとき、手土産などを持参するとより誠意が伝わるので、あらかじめ用意しておくと良いでしょう。
危篤で休むこと自体は問題ありませんが、会社になるべく迷惑がかからないよう、密な報連相を心がける必要があります。上司は自分が抜けた穴を埋めるために業務の分担をしなければなりませんので、親族への連絡と同時に会社への連絡も忘れないようにしましょう。また、職場復帰するときはお茶菓子を持参すると好印象になるので、このような細かい配慮も忘れないようにしてください。
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