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2022-08-08

遠方のご葬儀で香典はどうする?お渡しする方法やマナーを解説

ご葬儀の案内を受け取っても、遠方に住んでいるためにご葬儀の参列を辞退しなければならない方は一定数いらっしゃいます。このようなとき、せめて香典だけでもお渡ししたいと考える方も少なくありません。

今回は、ご葬儀に参列できないとき、どのようにして香典を渡せばいいのかについて詳しく解説していきます。心のこもった香典がかえって失礼にあたってしまわないよう、香典に関する知識を身につけておきましょう。

遠方のご葬儀に参列できない場合の香典の渡し方

本来、香典はご葬儀に参列した際、直接お渡しするのがマナーです。しかし、急な訃報で参列に間に合わない場合や、遠方のため参列できない場合などは、香典を渡すのが難しくなってきます。

香典を直接お渡しできない場合、どのようにして香典をご遺族に渡せば良いのでしょうか。方法は主に「郵送」「代理人に依頼する」「後日弔問する」の3つがあります。

本来は直接渡すのがマナーですが、やむを得ない事情がある場合は3つの方法のどれを選択しても失礼にはあたりません。次の項目では、紹介した3つの方法に関する渡し方やマナーについて解説していきます。

郵送する

遠方に住んでおり、どうしてもご葬儀に参列できない場合は香典を郵送する方法があります。郵送にて香典を贈るのはマナー違反ではありません。

代理人に依頼する

ご葬儀の会場付近に友人や知人が住んでいる場合は、友人や知人に代理を依頼する方法もあります。ただし、代理で香典を渡してもらう場合は、自分の住所など連絡先を代理人に記帳してもらわなければなりません。そのため、事前に自分の情報を正確に伝えておく必要があります。

また、代理人は故人様と関係がある方でなくても依頼が可能です。もし故人様と面識がない方に依頼する場合は、代理人が香典をお届けに伺う旨をご遺族に伝えておきましょう。

代理人を立てる際に注意しておきたいポイントは、自分より目上の方に代理人を頼まないということです。香典の代理人は、「自分が参列できない代わりに出席してもらう」といった意味があるため、失礼にあたってしまいます。

さらに、代理人には喪服を着てもらう必要があるため、代理人を立てる場合は事前に喪服の用意が必要なことも伝えておくと親切です。

後日弔問する

香典を直接お渡ししたい場合は、後日弔問して香典をお渡しする方法もあります。もし後日の弔問を検討しているのであれば、その旨をご遺族に伝え、許可を得る必要があります。

許可を得た際は訪問日時を決め、当日は喪服を着用して弔問しましょう。ご葬儀に参列できなかったお詫びをし、香典をお渡しします。

オンライン葬儀に参列して渡す

昨今はさまざまなご葬儀のカタチがあり、なかにはオンラインでご葬儀を執り行える「オンライン葬儀」も存在します。オンライン葬儀の場合は、遠方にいながらご葬儀に参列でき、提供されるサービスによっては香典をお渡しすることも可能です。

詳しくは後述する『遠方でご葬儀に参列できない場合は、オンライン葬儀サービスの活用も検討しよう』をご参照ください。

香典を郵送する場合の注意点

香典を郵送する場合は、不祝儀袋の選び方や包み方、宛名の書き方などさまざまなマナーを押さえておくのが大切です。次の項目では、香典を郵送する際のマナーについて解説していきます。

宛名は喪主の方のお名前を書く

香典を郵送する場合は、ご葬儀会場に送るのか、後日ご遺族の自宅へ送るのかで宛名の書き方が変わってきます。まずご葬儀会場に直接郵送する場合は、「ご葬儀会場の住所」+「気付」と記入し、その後喪主の名前を記入しましょう。

「気付」は、「きつけ」もしくは「きづけ」と読みます。主に「連絡」といった意味を持ち、相手の現住所ではない場所に送る際に使用します。

もし喪主の名前が分からない場合は、宛名を「○◯様(故人様のお名前)ご遺族様」とします。ご葬儀後に香典を郵送する場合は、通常の手紙と同じように住所と喪主の方のお名前を記載します。

現金書留で送る必要がある

香典を郵送する際には、必ず「現金書留」で送るようにします。なぜなら、郵便法第十七条において、現金を郵送する際は現金書留以外の方法で郵送してはいけないと定められているからです。

郵送する場合も、必ず香典は不祝儀袋に入れるのがマナーです。そのため、現金書留用の封筒は不祝儀袋が入るサイズのものを購入します。

現金書留用の封筒は郵便局の窓口にて購入でき、料金は1枚21円〜です。一般的な不祝儀袋であれば、小さいサイズの現金書留用封筒に収まります。

不祝儀袋には通常通り表書きを記載し、現金書留用の封筒には宛名と差出人の情報を記入します。また、現金書留はポストやコンビニでは送れないため、郵便局の窓口で手続きを行いましょう。

到着するタイミングに注意する

香典を郵送するタイミングは、「ご葬儀当日」もしくは「ご葬儀後」の2つとされています。人によってどちらを選ぶのかは異なりますが、当日の郵送はご遺族がバタバタしているタイミングで香典が到着するため、できるだけご葬儀後に到着するよう配慮しましょう。

また郵送する期間は、ご葬儀が執り行われてから1週間後が良いとされています。なぜなら、ご葬儀前後はご遺族がとても忙しくされている期間でもあるからです。ただし、あまりに遅過ぎても失礼にあたるため、遅くても1ヶ月以内には届くように郵送しましょう。

香典を郵送する場合のお悔やみの手紙のマナー

香典を郵送する際は、香典だけを郵送するよりもお悔やみの手紙を添えて送るのが一般的です。ただし、お悔やみの手紙は通常の手紙と異なるマナーが存在します。

・白無地の縦書き便箋もしくは一筆箋を使用する

・便箋は1枚のみにする

・二重封筒は使用しない

・頭語や時候の挨拶はいらない

・「追伸」の言葉は書かない

・「、」「。」の句読点は使用しない

お悔やみの手紙は、便箋を2枚使用したり、二重封筒を使用したりしてはいけません。なぜなら、不幸が「二重になる」といった意味を持つからです。「追伸」に関しても似たような意味を持つため、お悔やみの手紙では使用しないのがマナーです。

また、お悔やみの手紙には「使用してはいけない言葉」も存在します。これは「忌み言葉」と呼ばれ、不幸が続くことや死を連想させる言葉のことを指します。

【重ね言葉】

・重ね重ね

・くれぐれも

・たびたび

【不幸が続くことを連想させる言葉】

・再び

・引き続き

・繰り返し

【死を連想させる表現、もしくは直接的な表現】

・消える

・浮かばれない

・死ぬ

・ご存命中

・生きる

・四、九

・死、苦

何も知らずに手紙を書いてしまうと、相手を思って書いた手紙がかえって失礼にあたる可能性も十分に考えられます。そのため、お悔やみの手書きを添える場合はマナーに配慮して執筆するようにしましょう。

香典の郵送に添えるお悔やみの手紙の例文

お悔やみの手紙には、ある程度の「型」が存在し、型に沿って書いていけば失礼な文体になることはありません。お悔やみの手紙を書く際は、主に下記のような内容を盛り込み簡潔にまとめましょう。

1.故人様に対するお悔やみの言葉

2.ご葬儀に参列できなかったお詫び

3.香典を同封した旨

4.故人様の冥福をお祈りする旨

※ご遺族と面識がない場合は、故人様との関係について記入する

続いて型に沿って作成した例文を記載するので、参考にしてみてください。

【例文】

◯◯様のご逝去に接し 謹んでお悔やみ申し上げます

突然のことで驚きが隠せません

このような悲しい知らせを受けるとは思いもしませんでした

本来であればご葬儀に参列するべきところですが 遠方にて叶わず申し訳ありません

心ばかりではございますが 同封しましたものを御霊前にお供えいただきますようお願い申し上げます


家族の皆様にはお力落としのことと存じますが くれぐれもご自愛くださいませ

略儀ながら書中にて お父様のご冥福を心よりお祈り申し上げます

遠方から香典が届いた場合の香典返し

香典を郵送でいただいた場合は香典返しを送る必要があります。香典返しを送るタイミングは忌明け後が一般的で、遅くても1ヶ月以内に送るようにしましょう。香典返しの金額相場は、いただいた香典の半分または3分の1程度です。

遠方でご葬儀に参列できない場合は、オンライン葬儀サービスの活用も検討しよう

近年では、遠方にいる方でも気軽にご葬儀に参列できるサービスを提供する葬儀社が多くなってきました。そのひとつの事例として、当社が提供しているオンライン葬儀サービス「スマートセレモニーplus」をご紹介します。

https://www.sougi.info/smart-ceremony/

スマートセレモニーplusは、遠方に住んでいらっしゃる方や、疾病や身体状況の兼ね合いで遠出ができない方でもご葬儀に参列できるサービスです。クレジットカード決済により、香典・供花・ご弔電をお預かりするサービスも提供しておりますので、詳しくは上記のサイトをご覧ください。

なお、スマートセレモニーplusでは、ご葬家様がサービスを取り入れなければ参列者は使用できない仕組みとなっています。サービスは無料で提供しているので、気になる方は一度検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

遠方に住んでいるため、香典をお渡ししたくてもお渡しできない方は多くいらっしゃいます。そのような場合、郵送で香典をお渡しする方も多いのですが、香典の郵送には細かなマナーが存在するため事前にマナーについて把握しておくことが重要です。

また、新しいご葬儀のカタチとして、オンラインでのご葬儀が注目を集めています。現代はさまざまなご葬儀の方法が存在するため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握し、自分たちに合ったご葬儀は何かを考えてみてください。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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