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2021-04-23

検視が必要になるのはどんな時?検死との違いや検視の流れについてご紹介

病院で亡くなられた場合、医師による診断を受けた後に死亡診断書が発行されます。しかし、ご自宅や外出先などで亡くなられ、医師による死亡診断書の作成ができない場合には「検視」という手続きが必要となります。

そこで今回は、そもそも検視とはどういうものか、検視がどのような場合に行われるのかなどについてご紹介します。

検視とは?

検視とは、主に事故死などの突発的な要因で亡くなられた方に関して、検察官や司法警察員(認定された警察職員)によって身元の確認や犯罪性の有無などを調べるために行われる手続きになります。検視が行われた死亡のことを「変死」や「異状死」と言います。

検視によって犯罪性があると判断された場合、警察は司法解剖を鑑定嘱託医師に依頼できるようになり、その際の司法解剖の実施についてはご遺族であっても拒否はできません。また、検視によって犯罪性がないと判断された場合であっても死因の究明や公衆衛生の観点から解剖が行われることがありますが、その際地域やその状況によってはご遺族の承諾を得ずに解剖が実施されることもあります。

なお、検視を経ずに変死(異状死)された方を葬ってしまうと「変死者密葬罪」に問われてしまう可能性があります。

どのような時に検視が必要になるのか

人が亡くなる場面として最も多いのは、病院で息を引き取るケースになります。その場合、担当している医師の判断で死亡診断書が作成され、それを受け取ることでご遺体を引き取り、ご葬儀を執り行うことができます。

しかし、病院以外で亡くなられた場合やかかりつけ医の診察を24時間以内に受けておりこれまで診察してきた病気で亡くなられたのだと確認ができない場合、診察によって異常・不審点が認められた場合には、すべて変死扱いとなり検視が必要になります。

以下に検視が必要となる例をまとめましたので、ご参照ください。

・心筋梗塞や脳梗塞など診療中、治療中ではなかった病気による突然死 ・老衰で亡くなったと思われるが、死因がはっきりしない場合
・自宅や老人ホームなどで亡くなった状態で発見された場合
・交通事故による死亡
・野球、サッカー、ボクシングなどスポーツ中の事故によるもの
・投薬ミスや手術ミスなど医療事故によるもの
・転倒や転落による死亡
・火事で亡くなった場合
・海、川、プールで溺れて亡くなった場合
・薬物などの中毒症状を経て亡くなった場合
・工作機械に巻き込まれて死亡するなど仕事中の労働災害によるもの
・地震、落雷、津波など自然災害によるもの
・自殺と思われる状態で発見された場合
・他殺が疑われる状態で発見された場合

ご自宅や職場で具合が悪くなったり、救急車で病院に運ばれたものの搬送途中や病院到着後に亡くなられてしまうこともあります。この場合、搬送先やかかりつけの病院であった場合や死因に異常がないのが明らかな場合、搬送先の医師による死亡診断書の発行が受けることができる場合もあります。

ただし、ご遺体の状態や搬送先の事情などによって搬送先の医師によって死亡診断が行われない場合には検視が必要となります。

検視と検死の違いとは?

検視と似た言葉に「検死」という言葉があります。検視が「刑事訴訟法」に基づく法律的な用語であるのに対し、検死は法律的な用語ではないために意味が明確に定められているわけではありません。

しかし、現状としては、検視がご遺体の表面的な調査にとどまりますが、検死は解剖までを含めた広範囲な死因などの調査というニュアンスで使用される傾向があります。また、警察によるものを検視、医師によって行われる医学的な判定である検案のことを検視と呼ぶこともあるようです。

検視の流れについて

ここでは検視がどのような流れで行われていくのかをまとめましたので、見ていきましょう。

1)警察署員によって死亡場所の状況確認や記録、証拠保全などが行われたあと、遺体が死亡場所から警察署の霊安室に搬送されます。 搬送は、警察署の車両で行われることもあれば、葬儀社や遺体搬送専門業者の車両で行われることもあります。

葬儀社や遺体搬送専門業者の手配についても、ケースバイケースで警察署が手配することもあれば、ご遺族の方で手配することもあります。

警察署からご遺族に対して希望する業者の有無を確認されることもありますが、ご遺族と連絡が取れない場合やご遺族の希望が特に無い場合は警察署が近隣の葬儀社を手配します。

2)警察署の霊安室に到着後、ご遺体が着用していた衣服はすべて脱がされます。脱がされた衣服については犯罪性が無ければ、遺留品としてご遺族に返還されます。

3)ご遺体の表面的な部分について警察職員が調査します。

4)警察署が依頼した医師によって死因の調査・診断が行われ、医師は推定死亡時刻や死因などを記入した死体検案書を発行します。死体検案書は、検視後にご遺体を搬送する葬儀社などを通じてご遺族の手元に渡るケースが一般的です。

5)検死後は、葬儀社などがご自宅などご遺族のもとへご遺体を搬送します。検視の終了を待つ間に、検視後にご遺体をどこに搬送するか(どこに安置するか)を決めおくとスムーズに進みます。

死因が分からない場合は警察がご遺体を引き取る

検視が必要な場合は、初めから事件性があると考えられるご遺体に限定せずに、自殺や事故死、孤独死、災害などを理由として亡くなられた場合も検視の対象となります。事件性があるかどうかを明らかにするために、場合によっては故人様の金銭面や生命保険に加入していたのかどうかなどの身辺調査を行うことも十分ありえます。

検視が済んで事件性がないと判断された場合、医師が検案を行って死亡診断書を作成します。

検視の時間が長引くこともある

死因が自然死や病死などであれば検視にかかる時間は比較的短く済みますが、死因が分からない場合には検視に時間をかけて警察関係者や医師が死因を究明しなければいけません。また、検死で事件性がないと判断されれば医師が解剖をするのが一般的です。その際、ご遺体の保管状態が悪い場合にはその分時間がかかってしまい2カ月程度ご遺族のもとにご遺体が戻ってこないこともあります。

なお、検視が終わるまで、ご遺族は書類の手続きを行ったりご葬儀を執り行うことはできませんので、注意しましょう。

ご遺体の引き取りまでに葬儀社を決めておく

ご遺族のもとにご遺体が戻ったら、すぐにご葬儀を執り行うための準備をしなければいけません。しかし、先にも取り上げたようにご遺体の状態によっては2カ月程度ご遺体が戻ってこないこともあります。

そのため、ご遺体がご遺族のもとにない時には、ご葬儀をどこの葬儀社で執り行うのかを決めておくようにしましょう。生前に葬儀社を決めている場合は別ですが、そうでない場合は数社に相談して相見積もりをとっておくと安心です。

検視完了後の対応について

検視に数日かかってしまうような場合、検視が完了したら一般的に警察から連絡が入ります。連絡をもらってご遺体を引き取りに行く場合には以下のものが必要になります。

・身分証明書(故人様のものとご遺体を受け取る方のもの)
・印鑑(シャチハタ不可)
・現金(ご遺体の搬送・保管・検案に関わる費用でご遺族負担の金額分)

また、ご遺体を引き取る際には、「死体検案書」を受け取ることができます。死体検案書は死亡届などの手続きに必要となりますが、提出してしまうと返却はされません。そのため、何部かコピーを取っておくことをおすすめします。

まとめ

人が亡くなられた際、検視が必要となる場合は意外と多いものです。在宅医療を選択されてご自宅で最期を迎えられることを希望される方もいらっしゃると思います。その他にも事前に分かっておくとよいことは様々ありますので、ご心配な方はぜひ一度、セレモニーまでご相談ください。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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