2021-04-02
よく家の玄関先やお店の前などで山のような形で塩が盛られているのを見たことある方は多いと思います。これを「盛り塩」といい、日本では古くから玄関先やお店の前などに置かれていました。
そこで今回は、「盛り塩」の意味やその効果などについてもご紹介します。
盛り塩の歴史に関しては諸説ありますが、中国の古い故事から始まったとされています。日本では奈良時代や平安時代には伝わっており、盛り塩を家の戸口にしていた記録が残っています。
盛り塩は「厄除け」や「魔除け」として現在では行われるのが一般的です。しかし、塩はかつて非常に貴重なものであり神聖なものであるとされていました。そのため、神具として神棚に供えられていたり、盛り塩を敷地内に置くことでその土地や住人に力を得ることができると考えられていたとされています。
盛り塩で使用する際の塩に関しては、こうでなくてはいけないというものはありませんが、ご心配な方は「粗塩」もしくは海水100%で無添加のものを選んでおくとよいでしょう。なお、食塩は食用に作られた塩のため、盛り塩にはあまり適さないとされていますので注意しましょう。
塩の盛り方としては、皆さん一度は目にしたことがあるような山の形に盛り、先端をとがらせるようにします。もし、うまく塩がうまく盛れないという方がいらっしゃるようであれば、盛り塩専用の型が神社やお店で購入できますので、そちらを利用するとよいでしょう。
塩を盛る際には基本的に丸型の平皿を使用します。しかし、そのような皿が無い場合には、白い無地の正方形の紙で代用しても問題はありません。
基本的に盛り塩は家の中心から見て、東西南北と表鬼門にあたる北北東、裏鬼門にあたる南南西に置くようにしましょう。しかし、しっかり家の中心を把握していないとあまり意味がないため、家の中心が曖昧な方については、盛り塩を人の出入りが多い玄関から置いておくようにするとよいでしょう。
また、玄関以外にも、邪気が溜まりやすい場所とされている洗面所やキッチンなどの水まわりなどに置くのもよいでしょう。
盛り塩は最低でも月2回は交換、例えば毎月1日と15日くらいに取り換えるとよいでしょう。なお、盛り塩を取り換える際には、同時に盛り塩を盛ってある皿もきれいにしておきましょう。
先述した項目で盛り塩を替えるタイミングについて取り上げましたが、盛り塩を交換した際にでた古い盛り塩の処分はどうすればいいのでしょうか。
一般的に盛り塩の処分に関しては「盛り塩を置いた場所で処分する」とされていますが、玄関や部屋の中で盛り塩を置いた場合、その場で処分するというわけにはいけません。そのような場合はキッチンに流すのがよいとされています。その際には、「お役目ありがとうございます」と感謝して処分するとよいでしょう。
なお、やってはいけない盛り塩の処分方法としては、「食用として使用する」ということです。悪い気をたくさん含んだ塩を体に取り込まないようにしましょう。
盛り塩を置くことで、悪い気を祓うほかにも運気が上昇するとも言われています。しかし、ただ単純に盛り塩を置いたからといって効果を得られるというわけではなく、きれいな環境を整えて気持ちのよい空間を作ることが大切です。
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