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2021-01-15

大安の日にご葬儀を執り行っても大丈夫?六曜とご葬儀の日取りの関係について

冠婚葬祭の日取りを行う際に、大安や仏滅などの「六曜」を気にされる方は多いのではないでしょうか。六曜の中でも「大安」は縁起の良い日とされ、結婚式などのお祝い事の日取りとしてよいとされていますが、それではお通夜式やご葬儀・告別式を大安に執り行ってもよいのでしょうか。

そこで今回は、大安の日にお通夜式やご葬儀・告別式を執り行ってもよいのか、そしてその他の六曜との関係についてご紹介します。

そもそも「六曜」とは?

六曜(ろくよう・りくよう)は、中国で生まれて占術などに用いられる陰陽五行説に基づいて作成されたもので、本来は時刻の吉凶を示すものでしたが、現在では日取りの良し悪しを判断する際の方法の1つとして用いられます。

六曜の中でも「大安」は、陰陽のバランスが安定しているため、何をするにも平穏かつ安泰に事が進むということで非常に縁起がよい日とされています。そのため、結婚式や家の建前・引き渡し、納車などを大安に行われる方が多いようです。

なお、大安以外の六曜とその内容に関しては、以下のようになっています。

・先勝(せんしょう、せんかち、さきがち、さきかち)
休養や公事などに幸運だとされる日とされています。午前中が吉で、14時~18時が凶であり、1日の中で吉凶が入れ替わります。

・友引(ともびき)
もともとは「共引」と書き、物事に勝負がつかない日とされています11時~13時が凶となります。

・先負(せんまけ、せんぶ、さきまけ)
「先勝」とは逆に休養や公事などに悪い日とされています。午前中までに物事を行うことが凶とされており、午後に関しては吉とまではいかないため、無難に過ごすのがよいと考えられています。

・仏滅(ぶつめつ)
何事もうまくいかない日とされており、お祝い事の日取りとしては避けられる傾向にあります。

・赤口(しゃっこう、しゃっく、せきぐち)
11時~13時のみが吉となり、それ以外は凶とされています(特に慶事は大凶)。赤口の「赤」という字が血や火を連想させることから、刃物の取り扱いや火の元に特に注意する日だと考えられています。

大安にお通夜式やご葬儀・告別式を執り行ってもよいのか?

大安にお通夜式やご葬儀・告別式を執り行ってよいのかどうかに関しては、結論から先に申し上げると、お通夜式やご葬儀・告別式を大安に執り行って全く問題ありません。

というのも、先に取り上げたように六曜は「本来時刻の吉凶を示すもの」であり、仏教とは何ら関係がありません。六曜の中にある仏滅に「仏」という言葉が入っているため、六曜は仏教用語と勘違いされがちですが、仏滅はもともと「物滅=物事が滅する」が転じて、「仏も滅する大凶日」という意味が後付けされて「仏滅」となりました。

そもそもお釈迦様は占いやまじないの類は迷信であり人を惑わせるものとして禁止しておりますし、宗派の1つである浄土真宗では日の吉凶を選ぶこと自体を否定的にとらえています。

それにも関わらず、お通夜式やご葬儀・告別式を大安に執り行うのを避けられる方が多いのは、多くの方が大安は縁起のよい日だという認識を持っており、そのような日にお通夜式やご葬儀・告別式を執り行うのは不謹慎だと思われている方がいらっしゃるからです。

また、地域によっては六曜を重んじて大安を避けるというところもあるようで、お通夜式やご葬儀・告別式を執り行うのは仏滅の日が最適であると考えられている地域もあります。そのため、お通夜式やご葬儀・告別式の日取りを行う際にご不安がある方は、ご親族をはじめ、近所の方々や菩提寺、葬儀社に確認・相談しておくとよいでしょう。

日取りで避けるべきは「友引」

ご葬儀・告別式の日取りを行うにあたって、一般的に避けられているのは、大安よりも「友引」になります。

これは、友引という漢字から「友を引く」という意味合いが生じ、友引にご葬儀・告別式を執り行うと故人様が親しいご友人をあの世へ連れ去ってしまうと考えられるようになったためです。

また、この理由から地域によっては友引を機械のメンテナンスや職員の休日にあてるために火葬場を休みにしているところが多く、友引にご葬儀・告別式を執り行いたくても物理的に行えない場合もあります。

なお、お通夜式に関しては、ご葬儀・告別式とは異なり、友引は避ける必要はないとされています。

まとめ

大安という縁起がよいとされている日に故人様を弔うお通夜式やご葬儀・告別式を執り行うことに対し、多くの方が抵抗感を持つことは仕方のないことでもあります。大切なのは、ご会葬される方々が故人様を偲び、後悔なく送り出せるようにすることです。六曜を気にし過ぎず、多くの方がご会葬できる日取りを心掛けましょう。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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