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2020-05-15

密葬とは?家族葬との違いやマナー・注意点を解説します

今後もますます増えるといわれている家族葬。しかし、密葬というご葬儀の形式を耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

どちらのご葬儀も少人数で執り行うという点では同じですが、ではこの2つに具体的な違いはあるのでしょうか。今回は、家族葬と密葬の違いについてご紹介します。

密葬とは?

密葬とは、ご家族や近親者など本当に親しい方々だけで執り行う小規模のご葬儀を指します。密葬は古くから日本に存在するご葬儀の形式で、主に有名人・芸能人・大企業の社長などが亡くなられた際に執り行われる場合が多いです。

一般のご葬儀では、大勢の参列者により故人様と最期のお別れがゆっくりとできないことも少なくありません。そのため密葬を執り行う際には、後日お別れの会や本葬を執り行うのが一般的です。

家族葬とは?

家族葬に明確な定義はなく、一般的にご家族様や近親者など、ごく親しい友人のみで執り行う小規模のご葬儀を指します。家族葬は1990年代頃から使われている名称で、現代ではメジャーなご葬儀方法のひとつとなっています。

家族葬のメリットは、内々での対応であるため故人様やご遺族の希望を多く取り入れることが可能な点です。費用面においても、参列者が少ないため通夜振る舞いや精進落としにかかる費用が抑えられます。ただし、香典が集まらない分一般のご葬儀よりも割高になることも少なくありません。

密葬・家族葬・一般葬の違いは?

「密葬」「家族葬」はそれぞれ混同されがちなご葬儀方法です。以下の表で、それぞれの違いを押さえておきましょう。

一般葬 密葬 家族葬
定義 故人様と生前縁のあった方々をお呼びするご葬儀 家族や友人などごく親しい間柄の方のみで執り行う小規模のご葬儀
訃報を知らせる範囲 多くの方に知らせる(新聞の死亡欄など) 基本的に参列者以外には知らせない
特徴 伝統や地域の慣習に則って執り行われる ご葬儀の後に本葬やお別れ会が催される 単体で終了する
どのような人が執り行うのか 特に決まっていない 著名人や有名人、大企業の社長などのご家族 特に決まっていない

密葬に関するマナー

密葬は、ごく親しい方々のみで執り行うご葬儀であり、そのためどのような服装で参列するべきなのか、一般的なご葬儀にはないマナーがあるのではと悩んでしまう方も少なくありません。

密葬は、基本的に一般的なご葬儀と同じように執り行われるほか、服装のルールもほぼ同じです。次の項目では、密葬における喪主・ご遺族・参列者それぞれの立場におけるマナーについて解説していきます。

喪主・ご遺族のマナー

密葬での服装は、一般のご葬儀と同様、喪服を着用します。また、お知らせは招待する方にのみ送付するのがマナーで、その際には密葬である旨を添えるようにしましょう。この場合、「ご葬儀は密葬にて執り行うことにしました」のような簡単な文で問題ありません。

香典を遠慮する際は、お知らせに香典を遠慮する旨を記載します。このときも、「御厚志はお断りします」「香典は遠慮します」などの簡単な文章で構いません。勤務先へは、密葬で執り行う旨を電話などで早めに連絡するようにしましょう。

なお、弔辞の依頼は基本的に必要なく、後日行われるお別れ会や本葬の際に依頼すれば問題ありません。

参列者のマナー

参列者の服装も、一般のご葬儀と同じように喪服を着用するのがマナーです。また香典に関しては、招待状に香典に関する記載があるかどうか必ず確認しましょう。もし何も書かれていない場合は香典の用意が必要です。

香典の相場は故人様の関係によって異なりますが、一般的な相場は以下のとおりです。

・両親…50,000〜100,000円

・兄弟姉妹…30,000〜50,000円

・親族…10,000〜20,000円

・友人、知人…5,000〜10,000円

・仕事関係…5,000〜10,000円

香典の表書きは宗派によって異なります。浄土真宗以外の宗派であれば「御霊前」、浄土真宗であれば「御仏前」と書きます。また、神道なら「玉串料」、キリスト教であれば「御花料」と記載しましょう。

供花や弔電は、密葬の場合は遠慮するのをおすすめします。どうしても贈りたい場合はご遺族へ事前に確認しておきましょう。

また、生前どんなに故人様と親しかったとしても、密葬の通知が届いていないのであれば参列するのは避けましょう。密葬は何よりもご遺族の気持ちが優先となります。事情があっての密葬であるということを胸に留めておくのが大切です。

密葬に関する注意点

密葬では執り行う際に注意しなければならないポイントがあります。主に喪主が気をつけなければならない内容が多いです。どのような点に気をつけなければならないのか、以下の項目で解説していきます。

ご葬儀が終わったら挨拶状を送る

密葬はごく親しい方のみで執り行うため、なかには参列できずに残念に思ったり、悲しい思いをしたりする方もいらっしゃいます。そのような方のためにも、ご葬儀の後には必ず挨拶状を送るようにしましょう。

菩提寺に確認する

密葬を執り行う際、菩提寺への連絡も怠ってはなりません。菩提寺によっては密葬に対応していない場合もあり、二度手間になるおそれがあります。余計なトラブルを起こさないためにも、密葬が執り行えるかどうかの確認は必ず行いましょう。

家族葬や密葬が選ばれている背景

家族葬や密葬を選ぶ方は、年々増加傾向にあります。これは、故人様が生前家族葬・密葬を希望されている、一般のご葬儀と比べて費用が安く済むなど、さまざまな理由が挙げられます。また、故人様とゆっくりお別れができるというのも、家族葬や密葬を選択する要因のひとつといわれています。

まとめ

密葬とは、日本に古くからあるご葬儀の方法で、ご家族様や近親者などごく親しい方でのみ執り行うご葬儀の方法です。一般のご葬儀とは違い、ゆっくり故人様とお別れができるため、有名人や著名人などのご葬儀に採用されるのが一般的です。

また、密葬は人数が少ない分、喪主や参列者の方は状況に応じた配慮・心配りが必要になります。いざというときに慌てないよう、事前に密葬の知識をつけておくことが大切です。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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