2019-09-06
故人様のために遠方からご葬儀に参列していただけるのは、感謝すべきことですので、きちんと礼を尽くしたいものです。
しかし、遠方からいらした方の交通費や宿泊費は、誰が負担するのがよいのでしょうか。喪主が負担すべきなのか。それとも、参列者が負担すべきなのか。
今回は、遠方から参列される方の交通費や宿泊費などの費用は誰が負担するのかについてご紹介します。
遠方からご葬儀に参列してくださる方の交通費や宿泊費は、喪主が負担したほうが、相手に失礼がないように思えます。しかし、ご葬儀では原則として、参列者側が交通費や宿泊費を負担するのが一般的です。
ご葬儀は、故人様とゆかりが深かった人たちが、故人様の死を悼み最後のお別れをするために集まる場です。そのため、ご葬儀に参列される方々は、ご自分の意志でご葬儀に参列していることになりますので、交通費や宿泊費は参列者の負担となります。
遠方からの参列者の交通費や宿泊費は、基本的に参列者の負担になると前述しましたが、では、宿泊先の手配も参列者にしてもらうほうがよいのでしょうか。
遠方からいらっしゃる方は、ご葬儀会場付近の土地勘があまりない方が多いと思われます。土地勘のない場所で宿泊先を手配することはとても大変なことですので、宿泊先の手配については、喪主側で行ってもよいでしょう。その際は、あらかじめ参列者の方と打ち合わせをし、人数やご高齢の方・身体が不自由な方がいらっしゃらないかなどを把握しておきましょう。また、ご葬儀会場までのアクセスや帰りの便利さなどを考慮して、宿泊先を選びましょう。
遠方からの参列者に、交通費や宿泊費を負担していただいた上に、香典までいただくのは申し訳ないと考える方もいらっしゃると思います。では、遠方からの参列者からいただく香典は辞退すべきなのでしょうか。
香典は、本来、故人様の霊前に供えるもので、線香や花、抹香の代わりです。加えて現代では、「お供え物を購入するために使って欲しい」との弔慰金の意味合いを込めてご遺族様にお渡しするものです。そのため、交通費や宿泊費の負担をしていただいたからといって、香典を辞退する必要はありません。
なお、香典を受けとる方、受けとらない方を、ご葬儀の場で決めてしまうと、トラブルの原因になる場合もありますので、注意が必要です。
ご葬儀の参列者に、参列していただいたお礼(会葬御礼)として、お菓子やお茶などのお返しをします。しかし、わざわざ遠方から参列していただいたのに、近隣から参列していただいた方と同じお返しでは気が引けてしまうことがあるかもしれません。
お返しを贈るタイミングは、四十九日法要が済んだ後、もしくはお中元やお歳暮の時期に贈り、参列への感謝の気持ちを込めてお返しを贈りましょう。
今回は、遠方から故人様のためにご葬儀に参列してくださる方の交通費や宿泊費などの費用は、誰が負担するのかについてご紹介しました。
遠方から時間を掛けて参列してくださるのは、大変ありがたいことです。感謝の気持ちを忘れずに、遠方からの参列者が故人様を偲べるよう、しっかり配慮しましょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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