2022-08-26
妊娠中に訃報を受けた際、「体調面を考慮して参列を控えたいけど失礼にあたらないだろうか」「ご葬儀には参列したいけど妊婦が参列しても良いのだろうか」などと悩む方は多くいらっしゃいます。
特に臨月でおなかの大きくなった妊婦にとっては、喪服を着ることができず、苦労することも少なくありません。今回は、ご葬儀における妊婦の服装マナーについて詳しく解説しますので、お悩みの方は参考にしてみてください。
妊婦がご葬儀に参列するのはマナー違反ではありません。一昔前であれば、「妊婦はご葬儀へ行ってはいけない」といった迷信もありましたが、現代ではほとんど言われることはなくなったので、参列しても問題ありません。ご葬儀は故人様のご冥福を祈ったり、最後のお別れをしたりする場であるため、参列するにあたって妊婦かどうかは関係ないのです。
妊娠中は体調が不安定な時期であり、特に妊娠初期は気持ちが悪くなってしまって体調を崩してしまうといったことが多くあります。そのため、少しでも不安を感じた場合、参列を辞退するのもひとつの方法です。
仮に参列を辞退しても、香典と一緒に弔電や手紙でお悔やみの手紙を郵送して弔意を表せば問題はありません。ご葬儀に参列するかどうかは、自身の体調を見ながら決めるようにしましょう。
ご葬儀に参列する際、服装選びで悩む方も少なくありません。特に臨月ではおなかがかなり大きくなっているため、普段着ている喪服が入らなくなってしまいます。
マタニティ用の喪服も販売されていますが、無理に用意する必要はないでしょう。次の項目では、妊婦がご葬儀に参列する際の服装について解説していきます。
妊娠初期でおなかの膨らみがそこまで目立たない場合は、普段着ている喪服を着用しても問題はありません。おなかが徐々に膨らんでくる妊娠中期の場合は、黒や紺色のゆったりとしたシンプルなワンピースを着用しましょう。また、冷え対策に黒の羽織ものを持っていくのもひとつの方法です。
ただし、黒であれば何でも良いというものではありません。光沢のある素材はご葬儀にふさわしくないため、避けるようにしましょう。なるべく体に負担がかからないよう、快適さや動きやすさを優先して着る服を選ぶようにしてください。
ご葬儀では、長い時間立ちっぱなしになる場合もあるため、靴はできればヒールの低いものが望ましいです。また、靴の色は黒を選びますが、服と同じように光沢のある素材は避けましょう。なお、スエードの生地もふさわしくありません。
アクセサリーは基本的に結婚指輪以外つけないのがマナーです。ただし、真珠のネックレスやイヤリング・ピアスに関してはつけても問題ありません。
真珠のネックレスをつける際は、必ず一連になっているものかどうか確認しましょう。二連になっているものは「不幸が繰り返される」「不幸が二重に重なる」といった意味を持っているため、ご葬儀ではつけないのがマナーです。
メイクは薄くナチュラルに仕上がるよう心がけましょう。赤い口紅や濃いチークは、ご葬儀の場においてふさわしくないからです。髪形は清潔感を意識してセットし、もしロングヘアであれば1つに結わえましょう。
最後に、妊婦がご葬儀に参列する際に注意しておきたいポイントについて解説していきます。体調面でのリスクや地方の迷信など、事前に把握しておきましょう。
参列中、お線香の香りで気持ち悪くなってしまう方がいらっしゃいます。特に妊娠初期は体調の変化が起こりやすい時期のため注意が必要です。
また、ご葬儀では長い時間同じ姿勢でいなければならず、場合によっては体調を崩してしまう可能性があります。少しでも体調が悪くなりそうと感じたら、一度席を外して休むようにしましょう。
妊婦がご葬儀に参列すると、他の参列者は心配したり気を遣ってくれたりします。また、ご葬儀の最中に体調が崩れてしまった場合、喪主の方に迷惑をかけてしまうおそれがあります。
過度に恐縮する必要はありませんが、他の参列者の方が心配するということを頭の片隅に留めておくようにしましょう。
今はほとんど言われなくなりましたが、一昔前は「妊婦はご葬儀に参列するべきではない」といった習わしがありました。迷信の種類はさまざまですが、代表的な理由は下記の3つです。
・妊婦がご葬儀に参列すると生まれてくる赤ちゃんにあざができる
・おなかの赤ちゃんがあの世に連れていかれる
・おなかの赤ちゃんが霊に取り憑かれる
これらはいずれも科学的な根拠はありません。しかし、このような習わしのある地域も少なからず存在するので、気になる方は事前に確認しておくと良いでしょう。
なお、上記で紹介した習わしは対策法も存在しています。たとえば、鏡を外側に向けておなかに仕込んでおく、おなかに赤い布を巻くといったものですが、深刻に考える必要はないといえるでしょう。
妊婦がご葬儀に参列するのはマナー違反ではありません。しかし、「妊婦はご葬儀に参列するべきではない」といった迷信を信じている地域も存在するので、喪主に参列しても良いかどうか一度確認しておくことをおすすめします。
参列する際は母子の健康を第一優先とし、服装はゆったりとした動きやすいものを選び、無理をしないよう配慮した行動を心がけましょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
お通夜やご葬儀では、ご遺族は深い悲しみの中にいらっしゃいます。ご葬儀でのマナー違反などにより、相手の方々に失礼があれば、関係に亀裂をもたらすかもしれません。そのような事態を防ぐためにも、ある程度の心構えと準備は日頃から整えておく必要があるでしょう。そこで今回は、ご葬儀に適した服装を解説いたします。
ご葬儀とは、故人様のご冥福を祈り、あの世へお送りするための大切な儀式です。したがって、さまざまなマナーが存在します。それは、子どもについても例外ではありません。最期の別れという悲しみの席では、くれぐれもお相手に失礼のないよう、大人の配慮が必要です。
ご葬儀へ向かう際、どのハンカチを持って行こうか、悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。ハンカチはお出かけの際にも必要になるアイテムですが、基本はしまっておくものであるため、どのようなデザインでも問題ないだろうとお考えになる方も少なくないでしょう。