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2022-06-17

仏滅にお通夜やご葬儀を行ってもいい?友引・先負など六曜と弔事の関係を解説

私たち日本人は昔から「縁起」を大切にしてきました。物事を為す際は、「縁起が良い・悪い」で日取りを決めることも多く、冠婚葬祭など人生の節目といえるイベントに関しては「大安」「吉日」「仏滅」など、六曜占いに基づいて日程を設定する方がほとんどです。

仏滅は広く「縁起の良くない日」と認識されていますが、お通夜やご葬儀に関しては、「執り行う方が良い・執り行わない方が良い」と意見が分かれます。そこで今回は、仏滅の意味や六曜と仏事の関係性について解説していきます。

仏滅にお通夜やご葬儀を行ってもいい?

仏滅は縁起が悪い日とされていますが、仏滅にお通夜やご葬儀を執り行うことに問題はありません。仏滅と仏教はそもそも何の関係もなく、お通夜やご葬儀の日程を決める際に、影響はないと考えられています。

そもそも仏滅とは

仏滅は、元々中国で生まれた「六曜」と呼ばれる占いの中の一種でした。六曜とは、時間の吉凶を占う考え方で、「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」の6種類に分けられています。日本ではカレンダーに記載されている場合もあるため、「言葉だけは知っている」という方も多いのではないでしょうか。

誰が何のために六曜という考え方を作ったのか、正確な情報は残っていません。本来は事を為すのにふさわしい時間や避けるべき時間を占うものであったため、仏教と関係がないことだけは明らかです。

日本に六曜の考え方が伝わったのは室町時代初期の頃です。伝来した当初は、現在と読み方が異なり「即吉・共引・周吉・虚亡・泰安・赤口」と表記されていました。

その後、天保の時代に現在と同じ名前へと変化し、幕末に暦と紐付けられたことで、民衆の間で六曜の考え方が流行します。それまでは吉凶の時刻を占うものでしたが、明治時代の暦改正で日にちを占うものへと変化を遂げ、現在の形に落ち着きました。

六曜を解説

六曜には、仏滅以外にも「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」と6つの種類が存在します。この項目では、それぞれの意味について解説していきます。

先勝(せんしょう・せんかち・さきがち・さきかち)

先勝は「先んずれば即ち勝ち」とされ、なるべく先回りして行動するのが良いといわれている日です。時間帯によって吉凶が異なり、午前中は吉であるものの、午後は凶となるため注意が必要です。また、訴訟事に良い日ともいわれています。

友引(ともびき)

友引は元々「共引」と表記されており、「共に引き分ける」という意味を持っています。本来は勝負事を行うと引き分けになる日とされていました。

しかし、現在では「友引」と表記されているため、「友を引く」=「友を引き込む」と認識している方の方が多いです。そのため、婚礼にはふさわしいが、ご葬儀や法事は避けるべき日とされています。時間帯での吉凶は、朝が吉で昼は凶、そして夕方は大吉とされています。

先負(せんぷ、せんぶ、さきまけ、せんまけ)

先負は「先んずれば即ち負け」、つまり勝負事や用事を済ませるのを避けるべき日と考えられています。そのため、先負の日は何も起こらないよう静かに過ごすことが好ましいとされている日です。

午前中が凶、午後からが小吉といわれているので、もし何か用事を済ませる場合は午後から行うべきという考え方もあります。

仏滅(ぶつめつ)

仏が滅すると記されていますが、元々は「物滅」と表記されていました。そのため、物事が滅する(終わる)という意味があります。六曜の中では最も縁起の悪い日とされており、お祝い事などは避けるべきだと考えられてきました。

また、縁切りの日でもあるとされており、悪縁を切って新たな人生をスタートしたいときには最適な日とも考えられています。

大安(たいあん・だいあん)

「大いに安し」という意味を持ち、何を行うにも害のない良い日とされています。時間帯ごとの吉凶もないため、婚礼の日取りを大安に合わせる方も少なくありません。

赤口(じゃっこう・しゃっこう・しゃっく・せきぐち)

赤口は「すべてが滅びる日」とされています。また、「大凶の日」とも呼ばれており、火の元や刃物に注意すべき日と捉えている方も少なくありません。ただし、正午は吉とされており、お昼の時間に用事を済ませる方も多くいらっしゃいます。

本来、六曜とお通夜・ご葬儀はあまり関係がない

六曜は本来、時刻に吉凶をつけることで物事を為すべきかどうかを決める占いです。対して仏教では、日時に吉凶をつけるべきではないという考え方があるため、六曜と仏教はまったく違う思想に基づいたものともいえます。

一般の方が気にする「仏滅」も、「仏」と書いてあるがゆえに仏事と関係があると捉えられていますが、本来の表記は「物滅」であり、同じ音の「仏」を当て字にしただけのものとなります。このような理由から、お通夜やご葬儀の日取りを決める際、六曜について考える必要はないといえるのです。

友引にお通夜やご葬儀を行ってもいい?

「友引にお通夜やご葬儀を行ってはいけない」と信じている方もいらっしゃいますが、なぜ仏滅ではなく友引を避けるべきとされているのでしょうか。次の項目では友引の意味とご葬儀との関係について解説していきます。

ご葬儀は「友引を避けた方がいい」といわれている

友引にご葬儀を避けた方が良いと考えられている理由は、友引の文字が不吉な事を連想させるからです。友引は「友を引く」と書くため、ご葬儀の際、「故人様と一緒にあの世へ連れてかれてしまうのでは?」と考える方も多く、仏滅よりも友引を気にする方も少なくありません。ただし、現在は昔と比べて六曜を気にする方も減ってきており、特に若い方であれば気にしない傾向が強いです。

また、友引にご葬儀をしないもうひとつの理由にとして、友引の日を定休日としている火葬場が多いことが挙げられます。一般的に、ご葬儀を執り行った後はご遺体を荼毘に伏すのが一連の流れとなっているため、火葬場が休みの日には必然的にご葬儀が執り行われないのです。

お通夜は友引に行って問題ない

ご葬儀は、故人様の魂を冥土に送る儀式である一方、お通夜は故人様とお別れをするための儀式です。このような理由から、友引にお通夜を行っても問題はないとされています。ただし、友引明けは火葬場の混雑が予想されるため、ご葬儀の日程をあらためて考える必要が出てくるかもしれません。

先負にご葬儀やお通夜を行ってもいい?

前項にて、「先負は何事を行うにも良くない日」であると解説しましたが、先負にご葬儀やお通夜の日程を組んでも問題はありません。ただし、なかには「なぜ先負に?」と異を唱える方もいらっしゃるかもしれません。そのような場合は、吉となる午後から日程を組めば理解を得やすくなるでしょう。

また、六曜は順番が決まっており、「先負」の次は「仏滅」となります。もし先負にお通夜を組んだ場合、仏滅にご葬儀があたってしまいます。

仏滅は「ご葬儀を執り行ってはいけない」とする方と、逆に「ご葬儀にふさわしい日」と信じる方とで意見が分かれてしまう日です。特に年配の方は六曜の考えを大事にしていることが多いので、自身の親族はどちらの意見を持っているのかを確認してから日程を調整するようにしましょう。

まとめ

仏滅は、六曜と呼ばれる中国発祥の占いが元となる考え方です。仏教とは何の関係もないため、本来は仏事と六曜を紐づける理由はありません。

しかし、日本人は古くから縁起を重んじて生活してきました。特に年配の方であればなおさらです。お通夜やご葬儀の日取りを決める場合、そのような方もいるのだと心に留めておくことも大切です。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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