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2022-07-08

ご葬儀での花輪とは?贈り方のマナーや値段相場を解説します

店舗の開店祝いや、ご葬儀の際によく見かける「花輪(はなわ)」。地域によっては飾る習慣がない場合もあるため、見たことがない方や嫁ぎ先のご葬儀で初めて見た、という方もいらっしゃいます。

最近は見る機会が少なくなってきた花輪ですが、ご葬儀に花輪を飾る習慣が残っている地域はあります。いざ自分が準備する立場になったときに、花輪についてのマナーを知らずにいると、気づかないうちにマナー違反になる行為をしてしまうかもしれません。

本記事ではそのような事態にならないよう、花輪を用意する際の手順とマナーについて解説していきます。

ご葬儀での花輪とは?

花輪はお祝い事やご葬儀の場でよく用いられます。お祝い事の具体的な例としては、店舗の新規開店やリニューアルオープンなどです。一方で、ご葬儀の場合は、故人様の魂を慰めるとともにご遺族の悲しみにお悔やみ申し上げるといった意味で送られます。

形は足のついた台座の上に円形に生けた花を飾るのが一般的です。元々はお悔やみの意味を込めて飾るものでしたが、最近では参列できない場合に花輪を送るといった使い方をしている方も増えています。

供花との違い

ご葬儀に際して用意するお花は、花輪以外にも存在します。代表的なものが「供花(くげ・きょうか)」です。どちらも悔やみの気持ちを込めて送るものですが、飾る場所や用いる花の種類が変わってきます。

花輪は斎場の入口に飾られるのに対し、供花は葬儀式場内に飾られます。また、供花を送る際は基本的に個人名義で用意しますが、花輪は勤務先などの団体で送ることが多いです。花輪は造花を用いる場合が多いですが、供花は必ず生花を使用します。

枕花との違い

枕花(まくらばな)は、ご葬儀の際に用意するお供物の一種です。枕花も花輪と同じように故人様を偲ぶ意味を込めて送られます。

お花の種類に特定の決まりはないですが、白い花を用いるのが一般的です。飾る場所は故人様の枕元で、棺に納められるまでの間お供えしておきます。誰でも送っていいというわけではなく、基本的には故人様と極めて親しい間柄の方が送ります。

花輪の値段相場は?

花輪は基本的にレンタルで用意する場合が多く、料金は花輪の大きさによって異なります。一般的には10,000円~20,000円程で、生花・造花どちらの場合も相場は同じです。料金はご葬儀に参列した際に葬儀社に直接支払うパターンが多いですが、最近は後払いやクレジットカード払いに対応している葬儀社も増えています。

値段を決める際のマナーとしては、「あまりにも高価な花輪は選ばないようにすること」です。なぜなら、高価な花輪を送ってしまうと、かえってご遺族に気を使わせてしまう可能性があるからです。

花輪を受け取ったご遺族は、香典返しと同じようにお返しを用意しなければなりません。そのときにご遺族を悩ませないよう、なるべく相場の範囲内で花輪を用意するようにしまよう。

花輪を贈るときのマナー

花輪には、供花や枕花と同じように送り方にマナーが存在します。マナーを知らなかったばっかりに、せっかく用意した花輪が台無しなってしまうかもしれません。そのような事態が起こらないよう、次の項目では花輪を送る上で守るべきマナーについて解説します。

葬儀社に「贈ってもよいか」確認する

何よりも大切なのは、葬儀社に「花輪を送ってもいいかどうか確認すること」です。斎場(ホール)によっては花輪が禁止になっている可能性もありますので事前に確認しましょう。

また、ご葬儀のスタイルによっては花輪がいらない場合もあるため、花輪を送る際はご遺族にも確認しなくてはいけません。ただし、確認をするときは直接ご遺族に連絡するのはなく、必ず葬儀社を通して行うようにしましょう。葬儀社がどこか分からない場合は、直接ご葬儀会場に問い合わせると答えてくれます。

前日までに届くようにする

花輪はできるだけ前日までに届くようにしましょう。なぜなら、飾りつけるのに準備が必要な場合があるからです。最近は数時間で用意できるケースもあるようですが、余裕を持って前日までに手配するのがマナーとなっています。

落ち着いたデザインの花輪を選ぶ

花輪は基本的に故人様が好んでいた種類の花を用いたり、落ち着いた色の花を選んだりします。ただし、花輪は地域性が強く出るものなので、地域で決まったデザインがある場合はその風習に沿ったものを送るようにしましょう。

ご葬儀では基本的に白色の花を用いますが、花輪の色は白に限定されているわけではありません。どのような花輪を用意したらいいのか分からない場合は、葬儀社に相談するのがおすすめです。

芳名名札をつける

花輪には「芳名」をつけるのがマナーです。芳名とは、送り主の名前が入った名札を指します。書き方は送り主が個人なのか団体なのかによって異なります。それぞれの場合の書き方について、下記の表にまとめました。

個人 フルネームを一行で記載
夫婦 2名の連盟
3人以上 連盟ではなく「◯◯一同」と記載
故人様の親族 子供一同、兄弟一同、親族一同などと記載、名前は記載しない
会社関係 法人名・代表者の肩書きと氏名・社員一同と記載
連盟の場合 立場が上の方から順に右から記載
4名以上の連盟 上段と下段に分ける。
立場が上の方から右上→左上→右下→左下の順で記載

花輪の手配方法

花輪の手配方法について解説していきます。主な手配方法は、「葬儀社」「花屋」「インターネット」の3つです。それぞれの手配方法やマナーについて、下記の項目で解説していきます。

葬儀社に相談する

ひとつめはご葬儀を担当している葬儀社に相談する方法です。葬儀社が分からない場合は、ご葬儀会場に連絡して確認しましょう。葬儀社と連絡を取ることができたら、ご葬儀のスタイル的に花輪を送ってもいいのか確認できます。

花屋に相談する

花屋に相談して花輪を用意する場合、まずは葬儀社に連絡します。なぜなら、花輪が飾れる斎場(ホール)であるかの確認や、ご葬儀のスタイルによっては花輪が必要ない場合もあるからです。葬儀社が提携している花屋がある可能性もあるので、必ず確認するようにしましょう。

インターネットでの手配する

最近ではインターネットで花輪を注文するのが主流となっています。しかし、インターネット注文の場合は、業者から直接花輪が送られてくる訳ではありません。

花輪は各地方の葬儀社へ委託される形がほとんどです。つまり、お住まいの地方に対応している業者がない場合はインターネットでの注文ができない可能性があるので注意しましょう。

まとめ

花輪はお祝い事だけではなくご葬儀の場でも用いられます。供花や枕花とは異なる役割を担っており、それぞれにマナーが存在します。

花輪はお悔やみの気持ちを込めて贈る花ではありますが、あまり高価な花輪はかえってご遺族に気を使わせてしまう可能性があるため、できるだけ相場の範囲内である10,000円~20,000円で用意するようにしましょう。

花輪は地域性が強く、宗派によっても左右されるものなので、送る前に必ずご遺族や葬儀社に必ず確認してから用意することをおすすめします。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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