2024-06-14
縁日(えんにち)といえば、沢山の提灯に金魚すくいやりんご飴、ヨーヨー釣り、お好み焼きなどの屋台が立ち並ぶ古くからの楽しいお祭りというイメージが強く浸透しています。ただし、縁日はただのイベントとは違い、実は深い意味が込められているのです。
当記事では、縁日が示す本来の意味合い、そして日本全国の有名な縁日をご紹介していきます。
近年において、縁日といえば神社仏閣などで小さな屋台が沢山立ち並ぶ、楽しいお祭りのイメージを浮かべる方が多いことと思います。しかしながら、縁日の「縁」という字は神仏と人との「縁が深い日」を示しており、参拝すると良いとされる日にあたるのです。
縁日は、神仏と人が特別な縁を持てる日です。例えば、観音様が人々を救済するため姿を変えて現われる日、釈迦 (しゃか)や仏がこの世に誕生された日、神仏へ心を込めて願掛けをする誓願(せいがん)の日などがそれにあたります。
つまり、神仏が世の人々に救いの手を差し伸べる縁の深い日が、縁日と呼ばれる本来の由縁です。地域によっては、結縁(けちえん)の日、有縁(うえん)の日、因縁日とも呼ばれています。このように、神仏と縁のあるとされる縁日に参拝を行うと、大きなご利益が授けられると信じられているのです。
縁日では、特定の神と縁を強く結びたい参拝者が、神と縁の深い日程を調べて神社仏閣へ訪れます。すると、神社仏閣に繋がる参道で、人々が多く集まる日にさまざまな露店が開かれるようになっていきました。この流れによって、いつの間にか縁日は楽しいお祭りとして定着していくのです。
では、縁日とお祭りとの違いはどこにあるのでしょうか。そもそも縁日とは仏教からきた言葉で、仏様へのご供養、参拝の意味合いが主な目的です。縁日は供養や祭祀により、神仏と参拝者の縁を繋ぐことがメインとなるので、主な開催場所は神社仏閣の境内や参道になります。
一方で、お祭りはご先祖様の慰霊だけではなく、収穫祭や農耕儀礼、豊漁祈願といったさまざまな意味合いを持ちます。街中や山の中、海辺など、目的によって色々な場所で賑やかに開催されるのが特徴です。
では、主な神々の縁日を確認していきましょう。深くご縁を繋ぎたい神仏がいらっしゃれば、良い日取りを選んで参拝してみてください。
縁日:甲子(きのえね)の日(60日に一度、年に6回)
ご利益:開運、五穀豊穣、商売繁盛、出世
縁日:戊(つちのえ)の日
ご利益:子授け、安産
縁日:18日(毎月)
ご利益:慈悲で人々の心を癒やす、災難除、厄除け、縁結び
縁日:8日、12日(毎月)
ご利益:寿命を延ばす、病気平癒
縁日:28日(毎月)
ご利益:交通安産、病魔退散、商売繁盛
縁日は、年に何度も開催されます。神社仏閣、お祀りされている神仏によりご利益は異なりますが、主に有名な場所をいくつかご案内いたします。
奇数月の庚申の日に、開運縁日が開催されます。
毎年2月の第三日曜日に開催され、厄除けに効果があります。
1・8・11・21・28日(月ごと)に縁日が開催されます。主に女性の厄除けです。
土用の丑祭は7月丑の日、午前0時から行われ、翌朝8時から例大祭が開催されます。
その他にもさまざまな季節、地域で縁日が開催されています。お近くで縁日が開かれていたら、ぜひお参りしてから縁日を楽しみ、神仏とのご縁を繋いでみると良いでしょう。
提灯などで美しく照らされた場所でいただく屋台飯は、気分も上がりますし非常に楽しいものです。それに加え、縁日は神仏と人が深い関わりを持つための慣習だという本来の意味を心得れば、より一層意義のある時間を過ごせるようになるのではないでしょうか。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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