2022-07-22
お葬式に参列する際には、必ずしもネックレスを身につける必要はありません。ただし「涙の象徴」ともいわれる真珠のネックレスならマナー違反にはならないため、喪服に合わせて取り入れる方も多くいらっしゃいます。
今回は、お葬式でのアクセサリーのマナーについて解説していきます。マナー違反にならない真珠のネックレスの特徴なども紹介していきますので、お葬式につけていくアクセサリー選びで悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。
ネックレスをつけて参列する方が多いため、マナーのひとつとして認識している方も多いのですが、必ずしもネックレスが必要というわけではありません。そのため、弔事にふさわしいネックレスを持っていなければ、無理をして身につける必要はないといえるでしょう。しかし、和装と洋装の場合とでアクセサリーに関する考え方はそれぞれ異なります。
ネックレスは洋装の装飾具であるため、和装の喪服を着用する際には身につけません。身につけても良いアクセサリーは、シンプルな婚約指輪・結婚指輪のみなので気をつけましょう。
「アクセサリーをコーディネートすることで装いが完成する」という文化が洋装にはありますので、真珠のネックレスを身につけて構いません。お葬式にふさわしいものかどうか、全体のバランスをチェックしつつ状況に応じて取り入れましょう。
お葬式で身につけるネックレスは、真珠(パール)が一般的です。控えめな真珠は「涙の象徴」「月の涙」ともいわれており、故人様やご遺族への敬意の表れにもなります。
また、真珠以外の選択肢として「ジェット」が挙げられます。ジェットは海底で数百万年の歳月を経てできあがった樹木の化石であり、モーニングジュエリーとしてイギリス王室で用いられてきました。
次項では、お葬式に適した真珠のネックレスの選び方について解説していきます。
大きな真珠は派手な印象になるため、お葬式の場にはふさわしくありません。7~8mmほどの大きさであれば、華美にならずに済むでしょう。お葬式に参列する際は、身につける真珠の大きさに注意してください。
一連で首に沿った真珠のネックレスが適しています。日本では、二連のものは「不幸が重なる」と解釈され、身につけるのは厳禁とされています。
真珠の色には「白」「黒」「グレー」「ピンク」「ゴールド」などありますが、おすすめなのが白色です。上品な大きさの真珠なら、冠婚葬祭すべてに使えるでしょう。
黒やグレーでも構いませんが、「黒真珠などの色付きは贅沢」といった考え方もあります。黒蝶真珠など深みのある色を選ぶ際には、華やかな印象を与えてしまわないよう大きさに注意すると良いでしょう。
なお、ピンクやゴールドは派手な印象になるため、お葬式にはふさわしくありません。
長すぎるネックレスは「悲しみが長引く」と連想させるため、鎖骨にかかる40~42cmほどの長さがふさわしいでしょう。ネックレスの長さも、お葬式で身につける際に気をつけたいポイントです。
真珠のネックレス以外にも、下記のアクセサリーなら身につけても構いません。
・指輪
・イヤリング
・ピアス
ただし、それぞれにお葬式にふさわしいデザインがあります。自身の品を高めるためにも、これから解説するマナーの内容を押さえておくようにしてください。
指輪の中でもマナー違反にならないのは「婚約指輪」「結婚指輪」のみです。結婚指輪は和装・洋装の双方で身につけられるため、わざわざ外す必要はありません。
しかし、婚約指輪にはダイヤなどの宝石や装飾がついているほか、華美なデザインのものも多いです。結婚指輪の場合も、「フルエタニティ」「ハーフエタニティ」などの派手なものは外した方が無難です。
イヤリングも使用できますが、揺れるデザインは華美な印象を与えてしまうためお葬式には適しません。ネックレスと同様に真珠が適しており、一粒タイプがおすすめです。
身体の一部に穴をあけているため、ピアスをマナー違反と捉える方も少なくありません。しかし、昨今では「一般的な装飾具」という考え方が浸透しており、身につける方が増えています。しかし複数のピアスをつけたり、耳たぶ以外につけたりするのは避けた方が良いでしょう。
今回は、お葬式で身につけるアクセサリーの基本的なマナーや選び方のポイントについて解説しました。ネックレスの有無については具体的なルールがないため、特につけなくても問題ありません。身につける際には金や銀、プラチナなどのジュエリーは避けて、控えめな真珠を選びましょう。
アクセサリーをつける・つけないは人それぞれ異なりますが、いずれの場合も故人様とご遺族に対して失礼のないよう、その場にふさわしい装いを心がけてみてください。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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