2022-03-18
2020年に流行した新型コロナウイルスによって、私たちの生活は一変しました。「コロナ禍」という言葉が世間に広がり、「ステイホーム」や「ソーシャルディスタンス」がマナーとして定着しつつあります。
感染対策として「緊急事態宣言」が発令され、飲食店などの店舗は軒並み「自粛対象」に指定されました。この中で、比較的大勢が集まる葬儀場は自粛の対象外とされており、ご葬儀の在り方も新型コロナウイルスに対応してさまざまな変化を遂げています。
今回は、コロナ禍におけるご葬儀の方法や、喪主・参列者それぞれの立場におけるマナーについて解説していきます。
冒頭でも述べたとおり、葬儀場は自粛の対象外なので、コロナ禍でもご葬儀を執り行うことは可能です。しかし、ここ最近は元来の方法でご葬儀を執り行う機会は少なくなりました。現在はソーシャルディスタンスに配慮したご葬儀が主流となりつつあります。
コロナ禍でご葬儀を安全に執り行うために最も重要なことは“葬儀社選び“です。
入館時の体温測定や館内の換気・消毒・除菌、ご葬儀会場のソーシャルディスタンスなど、きちんとした感染症対策をしているのか。また、感染症対策として、スタッフが知識をもっているのかを判断基準とすることが良いでしょう。
コロナ禍におけるご葬儀の方法は密をさけるために「分散弔問」が主流となっています。また、最近では分散弔問のひとつとして、「オンライン葬儀」を取り入れる方も増えてきています。
新型コロナウイルスが流行するとともに、「オンライン葬儀」という言葉が知られるようになりました。
オンライン葬儀が一般的になった理由として2つがあげられます。
一つ目は「密集」「密接」を避けることができる。二つ目は離れた場所からでも大切な故人様とのお別れをすることができるということです。
オンライン葬儀は葬儀社によって機能は様々ですが、ご葬儀のライブ配信をお手持ちのパソコンやスマホ、タブレット使用してみることができます。
当社のオンラインご葬儀サービスではご弔問・ご会葬受付、ご供花・ご弔電の受付、お香典のお預かりもオンライン上で行うことが可能です。
https://www.sougi.info/smart-ceremony/
「分散弔問」でのご葬儀もコロナ禍では有効です。ご弔問される方の時間を分散することにより、密集を避け、感染リスクを軽減するというメリットがあります。分散弔問を採用している葬儀社の多くは、参列する時間を「ご親族」「ご親族以外」の2つに分け、受付の時間を別にしています。
ここからは、コロナ禍でご葬儀を執り行う際の喪主・ご遺族のマナーについて解説していきます。コロナ禍におけるご葬儀では、これまでのご葬儀とは異なり、さらに細かな配慮が必要となります。
ご葬儀の最中は、「密集」「密接」を防ぐためにソーシャルディスタンスを心がけるようにします。席の間隔を空けられるように、葬儀会場は収容人数の半分以下を目安にすることをおすすめします。
参列していただいた方々へ、感染対策に協力していただいたお礼を述べるのも忘れてはいけません。お礼の挨拶に続けて「この度はマスクの着用や検温、アルコール消毒の徹底など、感染症対策にご協力していただき誠にありがとうございました」といったような文言を述べ、感謝の気持ちを伝えましょう。
次に、参列者としてのコロナ禍におけるご葬儀のマナーについて見ていきましょう。ただし、オンラインでのご弔問・ご会葬であれば以下でご紹介する内容に関して配慮する必要はありません。さらに、香典や供物などもオンライン手続きで送ることができるなど、遠方に住んでいる方にとっては嬉しいサービスもあります。
少しでもいつもと体調が違うと感じたときは、参列を辞退するのが賢明です。大切な友人、知人であれば心苦しく思うかもしれません。しかし、万が一の際にはご家族様に迷惑をかけてしまう結果となってしまいます。
自己判断であるため強制はできませんが、「現状を考慮し辞退します」というように、マナーに則って辞退の意思を伝えることができれば相手方も理解してくれるでしょう。
昨今はマスク着用とアルコール消毒が当たり前のマナーとなっており、これはご葬儀においても変わりありません。通常のマナーを守るのと同じように、ご葬儀ではマスクの着用とアルコール消毒を行うようにしましょう。
葬儀会場ではなるべく会話は控え、必要最小限に抑えるようにしましょう。新型コロナウイルスは、接触や飛沫により感染するとされています。ご挨拶以外はあまり会話をしないように注意し、もし必要な場合は一定の距離を空けて会話をするように心がけましょう。
ご葬儀の際、服装に悩む方がいるように「マスクは黒色を着用するべきなのか?」と悩む方もいらっしゃいますが、マスクは白色を着用するのが無難です。なぜなら、黒色のマスクにオシャレなイメージや、カジュアルなイメージを持っている方もいらっしゃるからです。
もちろん、マスクの色に関して厳格なルールはありません。黒色のマスクを着用しても、特に問題ないと考えている方もいらっしゃいます。しかし、ご葬儀は厳かな空気の中で執り行うため、デザイン性の高いマスクを着用するのは控えるようにしましょう。
コロナ禍では、妊娠や持病のほか、医療従事者などの職業を理由に辞退するケースも少なくありません。そのような場合は、喪主に対して辞退の旨を伝える必要があります。親しい間柄の場合は、「感染リスクを鑑みて」という内容で問題ありませんが、親しい間柄以外であれば、「一身上の都合により」「やむを得ない事情により」という表現を用いて伝えましょう。
辞退の連絡はやむを得ない場合を除き、できるだけ早めに行うのがマナーです。主な連絡手段として、電話や電報、メールやLINEなどが挙げられます。相手が高齢であれば電話にしたり、電話を取る暇がなさそうな方の場合はメールやLINEにしたりと、相手へ配慮した連絡手段であればどれを用いても問題はありません。
オンライン葬儀では、感染リスクを考慮して欠席するという必要がなく、辞退の旨を伝えなくても構いません。このような点からも、オンライン葬儀が取り入れられる要因です。
故人様がコロナ感染されている際のご葬儀では、各葬儀社でさまざまなルールを設けている場合がほとんどです。マスクの着用は基本ですが、手袋やゴーグルの装着を必須としている場合もあります。また、なかにはご遺体を搬送する搬送車への同乗を遠慮していたり、状況によっては手袋や防護服のような感染対策アイテムの着用をお願いされたりするケースもあります。
ご葬儀は、故人様のご冥福をお祈りする大切な儀式であるため、コロナ禍においてもご葬儀を執り行いたいと考えるご家族様は多くいらっしゃいます。そのようなご家族様に活用していただきたいのが、分散弔問やオンライン葬儀です。葬儀社と相談し、その時々の状況に合わせて悔いのないご葬儀を執り行うようにしましょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
現代のご葬儀は、各ご家庭の都合によって一般葬や火葬式、家族葬、一日葬などさまざまな形で執り行われることが増えてきています。中でもスタンダードなご葬儀といえば、一般葬です。一般葬では、お通夜や告別式を終えた後で、最後に火葬が行われます。
自宅葬とは、故人様のご自宅を葬儀会場として執り行うご葬儀です。故人様との思い出が詰まった我が家で、時間に縛られず故人様との最期の時をゆっくり過ごせるというメリットがありますが、ご遺族の手間が増える場合もありますので、自宅葬を検討している方は確認しておきましょう。
ご葬儀が年々簡略化される昨今では、「ご葬儀をしない」という選択肢も時々耳にするようになりました。そこで近年注目されているのが、火葬だけでお別れを済ませる火葬式(かそうしき)というものです。