2021-10-07
近年では故人様のご遺志や参列者の負担を減らすなどの理由から、ご遺族が香典の辞退を申し出ることが多くなってきました。とは言え、まだまだ香典の辞退に違和感を覚える人が多いのも事実。いざ自分が喪主になった時に、香典の辞退を参列者に失礼なく伝えるためにはどうすればよいのでしょうか。
そこで今回は、失礼なく香典辞退をお伝えする方法についてご紹介します。
香典の辞退は、故人様が亡くなり、訃報の連絡をする段階でお伝えしましょう。その際に、香典の辞退は故人様たってのご遺志であることを伝えれば、参列を予定している方に迷惑を掛けずに済み、失礼になることもありません。
なお、香典に併せて供物や供花なども辞退する場合は、その旨も案内状に記載してお伝えします。
佐藤一郎の長男の太郎です。
本日午前11時に父 一郎が亡くなりました。
通夜及び葬儀につきましては、
●月●日 午前9時から
セレモニー浦和ホール
にて執り行います。
父のたっての遺志により、誠に勝手ながらご香典は辞退をさせていただきます。
父 佐藤一郎 儀 病気療養中のところ
五月一日 ○○により八十七歳にて永眠しました
ここに生前のご厚誼を深謝し 謹んでご通知申し上げます
葬儀及び告別式は右記の通り執り行います
・日時:○月○日 午前九時から
・場所:セレモニー浦和ホール
・住所:埼玉県さいたま市浦和区仲町1-12-1
・電話:048‐823‐3911
尚 故人の遺志により 誠に勝手ではございますが
御香典 御弔電 御供花などの儀はご辞退申し上げます
令和□年○月○日 埼玉県△△市△△△△
喪主 佐藤 一郎
前もって参列者に香典の辞退を連絡することができなかった場合は、ご葬儀の当日、会場の看板と受付にてお知らせしましょう。
案内状と同じく、「誠に勝手ながら故人の遺志によりご香典を辞退いたします」と辞退する旨を書きます。また、当日受付をお手伝いしてくださる方にも、参列者に香典辞退を伝えてもらうことを事前に説明しておき、参列者にその旨を伝えてもらうようにします。
それでも参列者の方の中には「ぜひ香典を渡したい」とおっしゃる方もいるかもしれません。
その時は一度お断りをし、それでも「香典を」と言われた時はありがたく頂戴します。
香典を受け取った場合は、四十九日を過ぎて忌明けとなった後で、香典返しを贈りましょう。
香典辞退の知らせに戸惑いを感じること無く、お通夜やご葬儀・告別式にご弔問・ご会葬いただく方が出席できるようにするには、事前に故人様のご遺志であることをしっかりとお伝えしましょう。香典は参列者にとって亡くなった方を弔う気持ちの表れでもあります。既に辞退をしていたとしても、場合によっては頑なに受け取らないといったことはせず、参列してくれた方のお気持ちを尊重しましょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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