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2020-08-14

ご葬儀のスペシャリストである葬祭ディレクター。受験資格や仕事内容とは?

結婚式に「ウエディングプランナー」というプランナーがいるように、ご葬儀にもプランナーが存在します。それが、「葬祭ディレクター」です。葬祭ディレクターは、ご葬儀に関する知識や技能のレベルを示す資格であり、ご葬儀に関する全てを取り仕切る、いわばご葬儀のスペシャリストです。

そこで今回は、信頼できる葬儀社を選ぶ際の目安にもなる葬祭ディレクターとは何なのか、どういう仕事をするのかなどについてご紹介します。

葬祭ディレクターとはどういう資格なの?

「葬祭ディレクター」は、ご葬儀の準備や設営、運営などご葬儀を実施するにあたって必要な知識・技能を審査し、認定する資格制度になります。1996年に第1回試験を実施してから2020年まで認定された葬祭ディレクターは累計37,085人になります(参照:葬祭ディレクター技能審査協会HP)。

なお、葬祭ディレクターには、「1級葬祭ディレクター」と「2級葬祭ディレクター」があり、1級葬祭ディレクターは個人葬から社葬までの全てのご葬儀に関する知識・技能、2級葬祭ディレクターは個人葬に関する知識・技能を有していることを証明しています。葬祭ディレクターは国家資格ではありませんが、厚生労働省によって認定された内容に沿って試験が実施される資格ですので、非常に質が高いことは言うまでもありません。

葬祭ディレクターの仕事とは?

葬祭ディレクターの仕事は多岐にわたります。以下に、葬祭ディレクターの大まかな仕事内容をまとめさせていただきます。

・事前相談の受付
・ご遺体の搬送と安置の手配
・ご遺族との打ち合わせ
・見積もり金額算出
・宗教宗派の確認
・司式者との打ち合わせ
・火葬場などの各種日程の調整
・会場設営指示と必要資材の調達
・生花や遺影写真の手配
・料理や飲み物、返礼品の確認、発注
・お通夜式とご葬儀・告別式の司会進行
・四十九日法要・香典返しの手配
・仏壇や墓地に関するアドバイス

葬祭ディレクターの資格を取得するには

葬祭ディレクターの資格を取得するには、厚生労働省が認定した葬祭ディレクター技能審査協会(1996年設立)が実施する技能審査を受けなければいけません。なお、受験の条件や審査内容に以下のようになっています。

受験資格 審査内容
1級葬祭ディレクター 葬祭実務経験を5年以上有する者、または2級合格後2年以上葬祭実務経験を有する者 全ての葬儀における相談・会場設営・式典運営などの葬祭サービスの詳細な知識と技能に関する学科試験と実技試験、実技筆記
2級葬祭ディレクター 葬祭実務経験を2年以上有する者 個人葬における相談・会場設営・式典運営などの葬祭サービスの一般的な知識と技能に関する学科試験と実技試験、実技筆記

※上記図表は、葬祭ディレクター技能審査「受験要項」(http://www.sousai-director.jp/)を基に作成。

審査内容は、「学科試験」「実技試験」「実技筆記」に分けられます。「学科試験」では、ご葬儀に関する知識だけでなく、一般常識・宗教・法律・公衆衛生など幅広く出題されます。「実技試験」では、式場設営の基本となる設営技術を審査する『幕張(まくはり)』、司会進行や言い回しを審査する『司会』、ご遺族のご意見やお気持ちを汲み取るなどのご葬儀に関する応接能力を審査する『接遇』があります。そして「実技筆記」では葬祭ディレクターとして実践面における理解がなされているかを筆記で審査します。

このように、審査内容が多岐にわたるだけでなく、1級を受験するまでには5年以上が必要になるなど実務経験にも規定があります。葬祭ディレクターの合格率が2級で約6割、1級で約5割といわれているため、そう聞くと「半分以上は受かるのか」と思われるかもしれません。しかし、『実務経験が5年以上ある人たちにおいても半数近くは合格できない』と考えると、葬祭ディレクターという資格が難易度の高い資格であるだけでなく、1級葬祭ディレクターの資格を持っている担当者は経験面でも知識面でもご遺族の希望に十二分に応えられる人物であるということが分かります。

葬祭ディレクターに相談するにはどうする?

近年のライフスタイルや価値観の変化によるご葬儀のあり方の多様化、昨今の終活に対する意向の高まりに合わせて、生前にご自身のご葬儀について準備される方も増えてきました。そのような方々のご葬儀に関する事前相談やご葬儀のプランニングも葬祭ディレクターの仕事になります。

セレモニーでは、各直営葬儀式場に1級葬祭ディレクターが常駐し、無料の事前相談サロンを開設しております。また、式場の見学や事前見積の作成なども承っておりますので、ぜひご活用ください。

まとめ

大切なご家族をお見送りするご葬儀を執り行うにあたって、信頼できる担当者にお願いしたいものです。そのため、葬祭ディレクターの資格は1つの安心できる目安になります。もちろん、資格を有していない担当者が信頼に値しない、ということではありません。最も大切なのは、ご遺族の気持ちに真摯に向き合う人間性であるということは間違いありません。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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